ブログ

秋冬の時期に気を付けたい血圧と血管疾患のはなし

気づけば今年も残り少なくなりました
朝晩は冷え込みが強くなってきましたね

 

今回はそんな秋冬の時期に増えてくる血管疾患のはなしです
健診などで必ず測定する項目で『血圧』があります
血圧が高い=高血圧症

となり肥満、糖尿病、高コレステロール血症などと一緒に生活習慣病として位置づけられていま

 

それぞれ疾患としては細かく分類はされていますが、原因に関してはほぼ一緒で
「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する症候
群」
と定義づけられているようです

 

血圧は外気温の変動でも影響を受けるので、気温が下がる秋冬になると血圧は上昇してく
ることが多いです
血圧が高い方に多い心疾患・脳血管疾患などはこの時期に特に注意が必要になってきます
以下は数年前に自分が脳神経外科でそこそこ有名な病院に勤務していた時の話です

 

当時、夜勤スタッフ以外はオンコール体制でしたので、救急の患者さんが来たときなどは
夜中でも呼ばれて対応をしていました
1カ月のうち1週間がオンコール当番でしたが、夏の時期に比べて冬の時期は呼び出され
ることが多かったです

 

夏は週3、冬は週5₋6くらいでしょうか?
多い時は毎日、一晩で2回呼ばれることもありました
朝方6時くらいに呼ばれることも多く、対応後にそのまま通常勤務というパターンも…
当時の脳外ドクターに季節ごとの患者さん傾向について聞いてみたところ、冬の時期は脳
出血・くも膜下出血が多いという答えでした

朝方に救急が増えるのは、普段の起床時間になっても起きてこないから家族が様子を確認
してみたら…という感じが多い為だそうです

 

さて、そんな怖い状況にならないためにも血圧が高い方はコントロールが必要です
併せて肥満の方は体重のコントロール
採血で血糖が高い方は血糖値のコントロール
コレステロール値が高めの方は高脂血症のコントロール
と生活習慣病全体の管理が必要になっていきます

 

当院で実施している検査では
・頸動脈エコー
・心エコー
とありますが、気軽に受診できる点でみると頸動脈エコーがおすすめです
↓エコー検査紹介ページはこちら
腹部超音波検査(エコー検査)

頸動脈エコーは首にある太い血管である頸動脈を超音波で観察して、そこに血栓や詰まり
が無いか・異常が無いか等を調べる検査です


↑正常な頸動脈

 

上は血栓の無い正常な方の頸動脈です
では異常があるとどんな感じに見えるかというと…


↑血栓(プラーク)のある頸動脈

 

一部の壁が厚くなっており、プラークがある状態です
プラークができる原因は高コレステロール血症状態が続くことと言われています
不要なものが少しずつ堆積していくようなイメージです

 

このプラークですが、ここに留まってくれている分には特に害は無いのです
しかし血管から剥がれ落ちてしまうことがあり、その場合は血管内を通って頭のほうに移
動していきます

すると脳のあたりは血管が細くなっているので、脳血管に対して大きなプラークはそこで
詰まってしまいます
その結果、脳梗塞などの脳血管疾患が発症してしまう という流れです

 

他にも頸動脈エコーで分かる疾患には頸動脈狭窄症・頸動脈閉塞症などがあります
他院への紹介とはなってしまいますが、狭窄の程度によってはステント治療などの必要性
も出てきます
血圧が高めの方や高コレステロール血症と言われている方は
本格的な冬がやってくる前に一度検査を受けてみるのはいかかでしょうか?

 

頸動脈エコーの予約はネット受付も可能です
東長崎駅前内科クリニックのネット受付 | EPARKクリニック・病院

TOPへ