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当院では大腸と小腸のカプセル内視鏡をお受けいただけます。一定の要件はありますが、健康保険の適応範囲内で検査を受けることができます。 カプセル内視鏡の特徴は自然な姿の腸内状態を記録することができます。また水で飲み込むだけなので痛みや麻酔の必要もなく、検査中は日常生活を送るだけなので時間の拘束もありません。消化管の狭窄などがあるなど、検査できない場合もございます。事前にCTなどの検査をお願いするケースもございます。 (大腸カプセル内視鏡と小腸カプセル内視鏡は別検査であり同時に行うことはできません。また胃カメラと異なり胃や食道を観察することはできません。ご注意ください。) 検査費用(保険適応、3割負担の場合) 約30000円 (カプセル内視鏡は使い捨てのためどうしても高額になってしまいます。)上記に初診料または再診料、下剤などの薬剤費、処方箋料などの諸費用が追加されます
当院ではカプセル内視鏡を導入しております。小腸カプセル内視鏡、大腸カプセル内視鏡の機材があります。小腸・大腸同時に行うことはできませんが、別日で両方の検査を行うことできます。(検査の価格や方法など詳しくはスタッフまでお尋ねください。)
小腸カプセル内視鏡は予約できますか?
基本はご予約の検査になります。ほかの病院からご紹介いただくか、一度受診をいただいて検査の必要性を検討したうえで院内で予約をさせて頂いております。他院からのご紹介の際は事前にお電話をいただきますと初診当日検査が可能な場合があります。 当日検査を希望される場合は朝の9時に朝食を抜いて来院ください。ご本人の状況を拝見させていただいた上で当日検査の可否を決定いたします。事前の問い合わせや予約電話の時点では当日検査の可否の判断はできかねますのでご了承下さい。当日の検査に関しては検査目的やご本人の身体状況、検査機器の在庫状況などにより判断させていただきます。
検査当日はどのようなスケジュールになりますでしょうか?
当日は朝9時に絶食の上ご来院ください。ご来院後カプセル内服のうえ院内に40分程度滞在頂きます。その後問題ないことを確認の上、一度ご帰宅いただくことが可能です。画像を記録するレコーダーをお渡ししますので、検査当日の夕(17時前後)にクリニックに再度お越しください。レコーダーを回収して検査終了になります。
腸の途中で詰まってしまうことはないのでしょうか?腸が細いかもと言われたので心配です。腸閉塞の既往のある方も検査可能でしょうか?
腸で詰まってしまうことは可能性としてあり得ます。そのため詰まる可能性のある方(クローン病など腸が狭窄している可能性のある疾患、腸閉塞既往など)は検査の前に偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただき、問題なく通過することを確認してから検査を行います。偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)は自然に溶けてなくなりますので詰まった際にも安全です。 偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただいき約30時間後に受診していただき、通過が問題ないかどうかの確認をしたうえでカプセル内視鏡を実施いたします
大腸カメラで見つけられるものは基本的に見つけることができます。
大腸カプセル内視鏡は予約できますか?
一度受診をいただいてからのご予約の検査になります。ほかの病院からご紹介いただくか、一度受診をいただいて検査の必要性を検討したうえで院内で予約をさせて頂いております。小腸カプセル内視鏡と異なり前処置が必要になりますため、受診当日検査は困難になります。
小腸カプセル内視鏡と同じようにカプセルを飲んでいいただき撮影が始まりますが、小腸と違い前処置が必要となります。カプセル嚥下前と嚥下後に下剤(大腸内視鏡と同じ2L程度のものを前後に1回ずつ)の内服が必要になります。小腸にくらべやや煩雑かつご負担のある検査になります。
腸で詰まってしまうことは可能性としてあり得ます。小腸カプセル内視鏡の場合は偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただき、通過を確認しますが。大腸の場合は偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)の使用は保険適応で認められておりません。そのような場合は通常の内視鏡またはCT検査などの他の検査をお勧めしています。
実際どのような方が検査をされるのでしょうか?
小腸と異なり大腸カプセル内視鏡は大腸カメラの代替検査の位置付けになります。大腸カメラが何らかの理由で不可能な方(癒着、極度の疼痛、体の小さい小児)や潰瘍性大腸炎・クローン病といった難病のフォロー目的で行られることが多いです。検査自体の負担は小さいですが、前処置の負担や金銭的な負担は大腸カメラに比べ大きいので、状況に合わせて選択しております。
大腸カプセル内視鏡を受ければ大腸の検査・治療は十分なのでしょうか?
決して十分ではありません。カプセル内視鏡ではそのままの状態を写真を撮るだけなので、大腸の中がキレイになっていない場合は便が残った状態での写真撮影になってしまうので、診断の質が落ちる可能性があります。特にポリープなどは該当の場所に便が溜まっていると、見えずに通過してしまう可能性があります。潰瘍性大腸炎のような広い範囲での病気では見落としの可能性が減ります。大腸カメラでは内視鏡を使用して残った便をある程度洗って吸引できるので、便が残っている(前処置不良)場合でも十分な観察ができます。 またカプセル内視鏡では病気を通過してしまうので、ポリープの様な切除などの治療や大腸癌の様な細胞をとる検査(病理検査)が必要な場合には、結局後日大腸カメラが必要になります。診断済みの潰瘍性大腸炎の様な疾患では病理検査などが不要なケースもあるのでその際はカプセル内視鏡が有用です。