小腸カプセル内視鏡・大腸カプセル内視鏡

小腸カプセル内視鏡・大腸カプセル内視鏡

当院では大腸と小腸のカプセル内視鏡をお受けいただけます。一定の要件はありますが、健康保険の適応範囲内で検査を受けることができます。
カプセル内視鏡の特徴は自然な姿の腸内状態を記録することができます。また水で飲み込むだけなので痛みや麻酔の必要もなく、検査中は日常生活を送るだけなので時間の拘束もありません。消化管の狭窄などがあるなど、検査できない場合もございます。事前にCTなどの検査をお願いするケースもございます。
(大腸カプセル内視鏡と小腸カプセル内視鏡は別検査であり同時に行うことはできません。また胃カメラと異なり胃や食道を観察することはできません。ご注意ください。) 検査費用(保険適応、3割負担の場合) 約30000円 
(カプセル内視鏡は使い捨てのためどうしても高額になってしまいます。)上記に初診料または再診料、下剤などの薬剤費、処方箋料などの諸費用が追加されます

カプセル内視鏡

カプセル内視鏡

カプセル内視鏡

当院ではカプセル内視鏡を導入しております。小腸カプセル内視鏡、大腸カプセル内視鏡の機材があります。小腸・大腸同時に行うことはできませんが、別日で両方の検査を行うことできます。(検査の価格や方法など詳しくはスタッフまでお尋ねください。)

小腸カプセル内視鏡

このような方は小腸カプセル内視鏡をご検討ください。

小腸カプセル内視鏡
  • 原因不明の貧血がある。
  • 毎回便潜血陽性だが、検査しても異常が見つからない。
  • 原因不明の繰り返す黒色便・血便。
  • 原因不明の繰り返す腹痛

小腸カプセル内視鏡で見つけることができる病気

  • クローン病(小児など)
  • ベーチェット病などの難病
  • 小腸ポリープ・小腸癌などの
  • NSAIDs潰瘍などの出血性病変
  • 小腸憩室・メッケル憩室
など

小腸カプセル内視鏡で見つけることができる病気

 カプセル内視鏡通常の内視鏡(小腸内視鏡)
メリット
  • 飲むだけで検査ができるので負担が少ない
  • 小児の検査が比較的容易
  • 検査中は一時帰宅が可能
  • クリニックで検査ができるので楽
  • 日帰りでの検査が可能
  • 生検などの処置が可能
  • ある程度の結果がその場でわかる
  • 検査中は一時帰宅が可能
  • 追加の検査が発生しにくい
デメリット
  • 生検や拡張術などの処置ができない
  • 検査画像をその場で見ることが困難で検査後に結果がすぐにわからない
  • 狭窄などあった場合カプセルが通過できず手術などになる可能性がある。
    (事前の検査で予測がある程度可能です。)
  • 検査中はMRIに近づけない
  • 入院が必要なことが多い。(静寂麻酔のため)
  • 内視鏡挿入による患者様負担が大きい
  • 完全な検査のために口からと肛門からの2回検査が必要

小腸カプセル内視鏡は予約できますか?

基本はご予約の検査になります。ほかの病院からご紹介いただくか、一度受診をいただいて検査の必要性を検討したうえで院内で予約をさせて頂いております。他院からのご紹介の際は事前にお電話をいただきますと初診当日検査が可能な場合があります。
当日検査を希望される場合は朝の9時に朝食を抜いて来院ください。ご本人の状況を拝見させていただいた上で当日検査の可否を決定いたします。事前の問い合わせや予約電話の時点では当日検査の可否の判断はできかねますのでご了承下さい。当日の検査に関しては検査目的やご本人の身体状況、検査機器の在庫状況などにより判断させていただきます。

検査当日はどのようなスケジュールになりますでしょうか?

当日は朝9時に絶食の上ご来院ください。ご来院後カプセル内服のうえ院内に40分程度滞在頂きます。その後問題ないことを確認の上、一度ご帰宅いただくことが可能です。画像を記録するレコーダーをお渡ししますので、検査当日の夕(17時前後)にクリニックに再度お越しください。レコーダーを回収して検査終了になります。

腸の途中で詰まってしまうことはないのでしょうか?腸が細いかもと言われたので心配です。腸閉塞の既往のある方も検査可能でしょうか?

腸で詰まってしまうことは可能性としてあり得ます。そのため詰まる可能性のある方(クローン病など腸が狭窄している可能性のある疾患、腸閉塞既往など)は検査の前に偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただき、問題なく通過することを確認してから検査を行います。偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)は自然に溶けてなくなりますので詰まった際にも安全です。 偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただいき約30時間後に受診していただき、通過が問題ないかどうかの確認をしたうえでカプセル内視鏡を実施いたします

大腸カプセル内視鏡

何らかの理由で大腸カメラが受けられない方で大腸の検査を希望される方はご検討ください。


大腸カプセル内視鏡
  • 大腸カメラで痛みが強く、最後まで受けることができなかった。
  • 手術などの癒着によって大腸カメラ検査が困難と思われる場合。
  • その他の大腸カメラを受けることが困難だと予想される場合。(子供など)

大腸カプセル内視鏡で見つけることができる病気

大腸カメラで見つけられるものは基本的に見つけることができます。

  • クローン病・潰瘍性大腸炎などの難病
  • 虚血性腸炎などの炎症疾患
  • 大腸ポリープ・癌など
  • 大腸憩室症 など
 カプセル内視鏡通常の内視鏡(大腸内視鏡)
メリット
  • 飲むだけで検査ができるので負担が少ない
  • 小児での検査が比較的容易
  • 検査中は一時帰宅が可能
  • 生検などの処置が可能
  • ある程度の結果がその場でわかる
  • 検査時間が短い
  • 追加の検査が発生しにくい
デメリット
  • 生検や拡張術などの処置ができず、結局内視鏡になる事がある
  • 検査前の下剤の内服と検査開始後の下剤の内服の両方が必要で、大腸カメラ検査に比べて内服量が多い
  • 検査画像をその場で見ることが困難で検査後に結果がすぐにわからない
  • 狭窄などあった場合カプセルが通過できず手術などになる可能性がある。
    (事前の検査で予測がある程度可能です。)
  • 検査中はMRIに近づけない
  • 羞恥心などの抵抗感がある
  • 静脈麻酔仕様の際は院内滞在時間が長くなる

大腸カプセル内視鏡は予約できますか?

一度受診をいただいてからのご予約の検査になります。ほかの病院からご紹介いただくか、一度受診をいただいて検査の必要性を検討したうえで院内で予約をさせて頂いております。小腸カプセル内視鏡と異なり前処置が必要になりますため、受診当日検査は困難になります。

検査当日はどのようなスケジュールになりますでしょうか?

小腸カプセル内視鏡と同じようにカプセルを飲んでいいただき撮影が始まりますが、小腸と違い前処置が必要となります。カプセル嚥下前と嚥下後に下剤(大腸内視鏡と同じ2L程度のものを前後に1回ずつ)の内服が必要になります。小腸にくらべやや煩雑かつご負担のある検査になります。

腸の途中で詰まってしまうことはないのでしょうか?腸が細いかもと言われたので心配です。腸閉塞の既往のある方も検査可能でしょうか?

腸で詰まってしまうことは可能性としてあり得ます。小腸カプセル内視鏡の場合は偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただき、通過を確認しますが。大腸の場合は偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)の使用は保険適応で認められておりません。そのような場合は通常の内視鏡またはCT検査などの他の検査をお勧めしています。

実際どのような方が検査をされるのでしょうか?

小腸と異なり大腸カプセル内視鏡は大腸カメラの代替検査の位置付けになります。大腸カメラが何らかの理由で不可能な方(癒着、極度の疼痛、体の小さい小児)や潰瘍性大腸炎・クローン病といった難病のフォロー目的で行られることが多いです。検査自体の負担は小さいですが、前処置の負担や金銭的な負担は大腸カメラに比べ大きいので、状況に合わせて選択しております。

大腸カプセル内視鏡を受ければ大腸の検査・治療は十分なのでしょうか?

決して十分ではありません。カプセル内視鏡ではそのままの状態を写真を撮るだけなので、大腸の中がキレイになっていない場合は便が残った状態での写真撮影になってしまうので、診断の質が落ちる可能性があります。特にポリープなどは該当の場所に便が溜まっていると、見えずに通過してしまう可能性があります。潰瘍性大腸炎のような広い範囲での病気では見落としの可能性が減ります。大腸カメラでは内視鏡を使用して残った便をある程度洗って吸引できるので、便が残っている(前処置不良)場合でも十分な観察ができます。
またカプセル内視鏡では病気を通過してしまうので、ポリープの様な切除などの治療や大腸癌の様な細胞をとる検査(病理検査)が必要な場合には、結局後日大腸カメラが必要になります。診断済みの潰瘍性大腸炎の様な疾患では病理検査などが不要なケースもあるのでその際はカプセル内視鏡が有用です。

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