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カプセル内視鏡とは、飲み込むことができるカメラ内臓のカプセル内視鏡装置で、11mmと非常に小型の機器です。消化管内(小腸・大腸)を通りながら撮像を行い、カプセル内視鏡から画像を無線で対外の記録装置に送信することで画像を保存し、検査終了時に画像をチェックすることで診断を行います。 当院では大腸カプセル内視鏡と小腸カプセル内視鏡をお受けいただけます。一定の条件はありますが、健康保険の適応範囲内で検査を受けることができます。 カプセル内視鏡の特徴は自然な姿の腸内状態を記録することができます。また水でカプセル内視鏡を飲み込むだけなので痛みや麻酔の必要もなく、検査中は日常生活を送るだけなので時間の拘束もありません。消化管の狭窄などがあるなど、検査適応がない場合もございます。カプセル内視鏡実施前にCTなどの検査で検査適応の判断こちらで実施するケースもございます。 検査適応を調べるためのCT検査などは当院から依頼をしますので、安心してご来院下さい。 大腸カプセル内視鏡と小腸カプセル内視鏡は全く別の検査であり同時に行うことはできません。また胃カメラと異なり胃や食道を観察することはできません。ご注意ください。 検査費用(保険適応、3割負担の場合) 約30000円(小腸・大腸カプセル内視鏡は使い捨てのためどうしても高額になってしまいます。)上記に初診料または再診料、下剤などの薬剤費、処方箋料などの諸費用が追加されます。
当院ではカプセル内視鏡を導入しております。小腸カプセル内視鏡、大腸カプセル内視鏡の専用機材があります。小腸・大腸同時に行うことはできませんが、別日で両方の検査を行うことできます。(検査の価格や方法など詳しくは医師にご質問ください。)
①検査前日は21時ころまでに夕食をお済ませ下さい。 ②検査日当日は絶食の上の朝9時頃に来院いただきます。 ➂来院後にカプセル内視鏡の画像を記録する専用のセンサーと記録装置を装着いただきます。 ④胃の泡などを消す消泡剤を内服後に小腸カプセル内視鏡を水で飲み込んでいただきます。 ⑤胃の中にカプセル内視鏡が到達したことを確認し、一旦院内待機をします。 ⑥30-40分程院内に待機いただき、そのあとにカプセル内視鏡が胃を通過し、小腸まで流れていることを確認。※カプセル内視鏡が胃からなかなか通過しない場合は院内滞在時間を長く取らせていただくことがあります。 ⑦小腸まで確認が出来たら外出OKになります。 ⑧嚥下2時間後から飲水可、4時間後から食事が可能です。 ⑨夕方に再度来院いただき、大腸までカプセル内視鏡が到達していることを確認後、記録装置など取り外し検査終了です。来院時に大腸まで到達していない場合は、装置を着用のまま帰宅頂き、翌日に再度来院をいただくケースが有ります。
検査の結果は1-2週間程度で出ますので、結果説明の準備ができ次第当院から連絡をさせていただきます。 後日カプセル内視鏡が排出されますので、医療廃棄物として回収を行います。
通常は1日で検査が終了しますが、稀に翌日まで検査が持ち越される場合があります。 そのため、検査翌日が休診日ではない日にカプセル内視鏡は行っております。 検査曜日:水・木・金(ただし祝前日の場合は不可)
小腸カプセル内視鏡検査は3割負担で約3万円になります。 検査適応の無い方は自費での検査も可能です。その際は約10万円の費用が掛かります。
小腸カプセル内視鏡は予約できますか?
基本はご予約の検査になります。ほかの病院からご紹介いただくか、一度受診をいただいて検査の必要性を検討したのちに院内で予約をさせて頂いております。他院からのご紹介の際は事前にお電話をいただきますと初診当日検査が可能な場合があります。 当日検査を希望される場合は朝の9時に朝食を抜いて来院ください。ご本人の状況を拝見させていただいた上で当日検査の可否を決定いたします。事前の問い合わせや予約電話の時点では当日検査の可否の判断はできかねますのでご了承下さい。当日の検査に関しては検査目的やご本人の身体状況、検査機器の在庫状況などにより判断させていただきます。
検査当日はどのようなスケジュールになりますでしょうか?
当日は朝9時に絶食の上ご来院ください。ご来院後カプセル内服のし院内に40分程度滞在頂きます。その後問題ないことを確認の上、一度ご帰宅いただくことが可能です。画像を記録するレコーダーをお渡ししますので、検査当日の夕(17時前後)にクリニックに再度お越しください。レコーダーを回収して検査終了になります。
腸の途中で詰まってしまうことはないのでしょうか?腸が細いかもと言われたので心配です。腸閉塞の既往のある方も検査可能でしょうか?
腸で詰まってしまうことは可能性としてあり得ます。そのため詰まる可能性のある方(クローン病など腸が狭窄している可能性のある疾患、腸閉塞既往など)は検査の前に偽物のカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただき、問題なく通過することを確認してから検査を行います。このカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)は自然に溶けてなくなりますので詰まった際にも安全です。 このカプセル内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただいき約30時間後に受診していただき、通過が問題ないかどうかの確認をしてカプセル内視鏡を実施いたします
カプセル内視鏡以外で小腸内視鏡にはどのようなものがるでしょうか?
カプセル型内視鏡以外の小腸内視鏡にはシングルバルーン小腸内視鏡とダブルバルーン小腸内視鏡が有ります。小腸は非常に長い腸管のため、バルーンと呼ばれる風船のついたオーバーチューブと言われる挿入補助の道具と専用の内視鏡スコープを用います。バルーンの数でシングルバルーン、ダブルバルーンと種類があります。バルーンに空気入れて、膨らませながら進んいく検査になります。通常は小腸をすべて見るためには経口と経肛門の2回検査を受けることで全小腸観察を行います。検査には時間がかかるのと、挿入に技術が必要なため限られた施設で限られた医師が実施しているのが現実です。オリンパス社とフジフィルム社で小腸内視鏡が有りますが、会社によってシステムが異なります。
※大腸カプセル型内視鏡は通常の大腸カメラ検査が医学的に受けられない方向けの検査です。患者様によってはカプセル内視鏡をお勧めしない場合があります。
※また大腸カプセル型内視鏡は事前に前処置が必須のですので、事前に受診をお願いしております。
大腸カメラで見つけられるものは基本的に見つけることができます。
大腸のカプセル型内視鏡は想像よりも大変な検査になります。大腸カプセル型内視鏡検査は通常の大腸内視鏡検査ができない方が適用(保険適応)になります。 当院にカプセル型内視鏡検査希望で来院される患者様の最も多い理由は、大腸内視鏡検査前の下剤はつらいというものです。カプセル型内視鏡は通常の内視鏡検査よりも下剤内服が多いので、きちんと検査説明をすると通常の大腸内視鏡を選択される方が現在は多いです。 検査をどうしたらよいか判断がつきにくい方は一度当院に相談にいらしてください。
大腸カプセル型内視鏡は予約できますか?
一度受診をいただいてからのご予約の検査になります。ほかの病院からご紹介いただくか、一度受診をいただいて検査の必要性を検討してからで院内で予約をさせて頂いております。小腸カプセル型内視鏡と異なり前処置が必要になりますため、受診当日検査は困難になります。
小腸カプセル型内視鏡と同じようにカプセルを飲んでいいただき撮影が始まりますが、小腸と違い前処置が必要となります。カプセル嚥下前と嚥下後に下剤(大腸内視鏡と同じ2L程度のものを前後に1回ずつ)の内服が必要になります。小腸にくらべやや煩雑かつご負担のある検査になります。
腸で詰まってしまうことは可能性としてあり得ます。小腸カプセル型内視鏡の場合は偽物のカプセル型内視鏡(パテンシーカプセル)をお飲みいただき、通過を確認しますが。大腸の場合はこのカプセル型内視鏡(パテンシーカプセル)の使用は保険適応で認められておりません。そのような場合は通常の内視鏡またはCT検査などの他の検査をお勧めしています。
実際どのような方が検査をされるのでしょうか?
小腸と異なり大腸カプセル型内視鏡は大腸カメラの代替検査の位置付けになります。大腸カメラが何らかの理由で不可能な方(癒着、極度の疼痛、体の小さい小児)や潰瘍性大腸炎・クローン病といった難病のフォロー目的で行られることが多いです。検査自体の負担は小さいですが、前処置の負担や金銭的な負担は大腸カメラに比べ大きいので、状況に合わせて選択しております。患者様によっては大腸CTの実施できる病院へ紹介することもあります。
大腸カプセル型内視鏡を受ければ大腸の検査・治療は十分なのでしょうか?
決して十分ではありません。カプセル型内視鏡では腸の状態をそのまま写真を撮るだけなので、大腸の中がキレイになっていない場合は便が残った状態での写真撮影になってしまうので、診断の質が落ちる可能性があります。特にポリープなどは該当の場所に便が溜まっていると、見えずに通過してしまう可能性があります。潰瘍性大腸炎のような広い範囲での病気では見落としの可能性が減ります。大腸カメラでは内視鏡を使用して残った便をある程度洗って吸引できるので、便が残っている(前処置不良)場合でも十分な観察ができます。 またカプセル型内視鏡では病気を通過してしまうので、ポリープの様な切除などの治療や大腸癌の様な細胞をとる検査(病理検査)が必要な場合には、結局後日大腸カメラが必要になります。診断済みの潰瘍性大腸炎の様な疾患では病理検査などが不要なケースもあるのでその際はカプセル型内視鏡が有用です。
カプセル型内視鏡や通常の大腸内視鏡以外に大腸の検査はありますか?
内視鏡検査以外にはCT・MRIや超音波検査などで大腸を検査することもできます。しかしMRIや超音波検査には検査を行う検査士・医師の技術で大きな差があり、一定の検査精度が担保にくく、現状では内視鏡に比べて診断能力が低いとされます。一方大腸CTはポリープや腫瘍に関しては一定の診断精度が担保されつつありますが炎症性腸疾患などに関しては内視鏡にくらべ制度が劣ります。またCT検査の際も事前に前処置下剤は必須です。現状では大腸内視鏡検査がすべての大腸疾患に対して最も適している検査といって過言ではありません。大腸カプセル型内視鏡検査、大腸MRI検査、大腸超音波検査の適応は限定的と考えられます。