お腹の漢方治療(消化器漢方)

 

お腹の漢方治療(東洋医学)

当院では西洋医学以外にも漢方を使用した東洋医学の治療にも力を入れております。

消化器疾患は他の内科疾患に比べ漢方治療との相性が良いものが多いです。

また漢方薬は効果が出るのに時間がかかるイメージがありますが、中には即効性もある程度期待できるもののあります。

西洋医学では「これを飲んだら治ります」「降圧剤で血圧が下がります」などといったような病名に対応したわかりやすい処方が多く、薬の効果の切れ味は良いのが特徴です。一方で東洋医学では病名よりご本人の症状や状態によって処方の内容を変えていきます。

西洋医学的に同じ病名であっても処方内容が違ってきます。つまり同じ薬が皆さんに通用するわけではないわけです。オーダーメイド治療に少し近いといえます。

当院で東洋医学のみ西洋医学のみという切り分けはしないで両者のメリットを活かした処方をしております。西洋・東洋をお互い補完しあう形で使用することが大切です。また漢方を使用することが目的になり検査が疎かになってしまうケースがあります。そうなってしまわないように、検査自体をしっかり行うことも重要です。

 

漢方薬の特徴

  1. 生薬が複数組み合わさっているので色々な症状にまとめて対処できる可能性がある。
  2. 臭いや味にも治療の効果がある
  3. 同じ診断名でも治療薬が人それぞれである
  4. 体の状態によって同じ症状でも使用する漢方を変えていくことがある
  5. 一定期間をかけて合う薬を探していくことが多い

 

漢方で対応可能な消化器の病気

便秘

便秘は漢方治療の本領が発揮しやすい症状の一つです。

便が硬いのか、お腹の動きが弱いのか、ガスがたまっているのか、痛みの部位がどこなのかなどを参考にしながら処方の内容や量を調整します。また体質的に虚弱なのかどうかなども加味します。

西洋薬を加えることで治療のバリエーションは更に広がります。

当院では更に大腸洗浄高周波治療器プロテクノPNF腸内フローラ検査などを施行することで更に治療の幅を広げています。

ただ便秘の中には漫然と処方を継続していればいいものばかりではないことには注意が必要です。大腸がんの方もまれにいらっしゃるので、大腸カメラなどの検査をしっかりする事をお勧めしております。

 

下痢

下痢も漢方での加療をすることがあります。下痢の場合は腸炎など一過性のものも含まれるため、そこを見極めることが大切です。また潰瘍性大腸炎、クローン病などの難治性疾患や甲状腺疾患なども含まるため慢性の場合は大腸カメラなどの検査をしたのちに漢方治療を行うかを見極めます。

 

腹痛・お腹がはる

腹痛も対象になります。胃カメラ大腸カメラ、腹部超音波検査等を施行したのちに治療を開始します。

痛みの出るタイミング、場所、ガスの有無などで処方内容を決定します。

 

胃痛・吐き気・お腹が減らない、食欲が出ない

胃の症状は便秘に続き漢方との相性が良い症状です。胃カメラ検査で胃潰瘍やピロリ菌感染などがないことを確認してからの治療をすすめています。胃潰瘍などの明かな病気(器質的疾患)がない機能性胃腸症といわれる疾患群で漢方治療は特に有効です。

こちらの症状も西洋薬との併用を行うことが多いです。

 

胸やけ・のどのつまり

逆流性食道炎の症状のある方のなかで胃カメラ上異常を認めない方がいます。そのような場合非びらん性胃食道逆流症と診断し漢方加療を行うことがあります。この非びらん性胃食道逆流症も漢方治療との相性が良い症状です。しかし中には食道がんなどの疾患も隠れているので胃カメラ検査をお勧めしています。

 

消化器領域で使用されることのある漢方薬
  • 乙字湯                                             
  • 安中散
  • 柴胡桂枝湯
  • 半夏瀉心湯
  • 五苓散
  • 小半夏加茯苓飲
  • 抑肝散加陳皮半夏
  • 小建中湯
  • 人参養栄湯
  • 麻子仁丸
  • 茯苓飲合半夏厚朴湯
  • 桂枝加芍大黄湯
  • 真武湯                                                   
  • 人参湯
  • 大黄牡丹皮湯
  • 半夏白朮天麻湯
  • 補中益気湯
  • 六君子湯
  • 十全大補湯
  • 潤腸湯
  • 抑肝散
  • 大建中湯
  • 胃苓湯
  • 桂枝加芍薬湯
  • 桃核承気湯
  • 防風通聖散
  • 帰脾湯
  • 芍薬甘草湯
  • 四物湯
  • 茯苓飲
  • 調胃承気湯
  • 平胃散
  • 大黄甘草湯
  • 清暑益気湯

など

よくあるご質問

Q. 漢方は体に優しいと聞きますが、西洋薬に比べて安全と考えていいのでしょうか?

A. 漢方薬といえども薬です。副作用がないわけではないので完全に安全とは言えません。漢方薬は副作用がなく飲めると思っている方もいらっしゃいますが、一定の割合で副作用は存在します。

有名なところでは小柴胡湯という薬の間質性肺炎でしょう。間質性肺炎は適切な治療を行わないと命に係わる疾患です。ほかにも山梔子といわれる生薬で腸間膜静脈硬化症といわれるものを発症したり、自己免疫性肝炎様の肝機能障害を起こすもの、湿疹を起こすもあります。また副作用とは少し異なりますが、処方する量や患者様の状態を間違えると血圧上昇、動悸、嘔気なども起こしえます。

注意深く内服することで西洋薬にはない効果がありますが、完全に安全と考えるのは危険です。

 

Q. 漢方薬を数種類処方されているのですが、西洋薬だと何種類も内服することがあるので問題はないと考えてよいでしょうか?

A. 結論から申し上げますと漢方を3種類以上内服する場合は注意が必要です。漢方薬は西洋薬と違い複数の薬剤(生薬)が混ざっています 。その中でカンゾウといわれる生薬が数多くの漢方に含まれていますが、このカンゾウの量が多すぎると偽性アルドステロン症という状態になり血液中のカリウムが低下し筋肉のけいれんなどが起こることがあります。カンゾウの量は各漢方で違いますが、おおむね3剤目の漢方薬は注意が必要です。高齢の方の場合少ない量でも偽性アルドステロン症になりえます(1種類だけででた例もあります)。漢方をもともと内服されている場合は必ず申告してください。

 

Q. 市販の漢方薬(OTC)で処方薬と同じ名前のものがあるのですが処方薬の方か効果が高いのでしょうか?

A. 必ずしもそうとは限りません。漢方の場合処方薬と生薬構成があまり変わらないこともあります。具体的な構成生薬を確認されると良いと思います。

 

Q.  西洋薬はあまりのみたくないので全部漢方で治療したいのですが・・・

A. できる場合とできない場合があります。消化器疾患の場合は漢方のみで治療可能なことはありますが、糖尿病・高血圧などは不可能な場合がほとんどです。西洋と東洋お互いの得意不得意をきちんと把握して使い分ける事、補完しあうことが大切です。

 

 

当院では西武池袋線沿線や東長崎周辺だけではなく、千川駅・小竹向原駅・落合南長崎駅周辺にお住まい方々や練馬区在住の方まで幅広い範囲の患者様に検査を受けていただいております。池袋駅至近ですので池袋駅乗り換えでの来院も可能です。