大腸憩室

大腸憩室とは

大腸憩室は大腸の壁に落とし穴の様なくぼみができてしまう状態を言います。
大腸の中の圧力が高まった時に、壁の弱い部分が外側にポコッと飛び出してしまう事で発生します。
良くできる場所としては上行結腸(お腹の右側)とS状結腸(お腹の左下)です。
現在ではそれほど珍しいものではなく、10人に1人は持っていると言われています。

大腸憩室の症状

大腸憩室があることそのもので症状は余り認めませんが、大腸憩室ができやすい方は腸の動きが活発なことが多いため、お腹の張り感や腹痛、お腹のしこり感などの症状がでることがあります。
便秘より軟便っぽい方が多いのも特徴です。

また憩室は減ることはありませんが、お腹の圧力が高い状態が持続していると徐々に増えていくことがあります。
憩室ができるとその部分の大腸の柔軟性が低下するため、沢山の憩室ができるとその部分の腸が硬くなるという事になります。
腸が硬くなると、そこを通った便が細くなったり、今までより排便がしにくくなったりもします。

よくある症状として
「おなかの左下とか左上に違和感がよくあるんです」
「おなかの左下にしこりがある様か感じがします」
「便が緩くて困ります」
「便が細いです」などです

大腸憩室の合併症

大腸憩室出血

よく見かけるのが大腸憩室出血です。
憩室出血の場合は、真っ赤な便(血便)が比較的短時間に大量に出ます。
便器が少し赤くなった、紙に血が付いたという程度ではなく、血液そのものが排便として出ます。
回数も1日1回ではなく、数時間のうちに4-5回程度出ることがあります。

憩室から出血をしやすい理由としては、大腸の壁は血管が通っている部分が最も弱いため、血管ごと外に飛び出してしまいます。飛び出すことで壁は薄くなり、そこに血管が通っているため出血もしやすいという事になります。

憩室出血の治療は
①大腸を安静に保って自然止血をさせる。
②大腸内視鏡で止血手術を行う。
のどちらかを行うことがほとんどです。

一般的には緊急性が高いケースはそれほど多くないため、慌てずに受診をしましょう。
ただ抗凝固剤や抗血小板剤などの血液をサラサラにする薬を飲んでいる方は、止血困難なことがありますので注意が必要で、救急の受診など緊急の受診が必要です。

 

大腸憩室炎

そとに飛び出した憩室のなかで細菌が繁殖して炎症をを起こすことが有ります。

それが大腸憩室炎です。
憩室炎が起こると、その部位に強い痛みが出ます。
また細菌感染症であるため発熱を認めることがあります。

治療としては感染症の為、抗生物質を使用します。
炎症の程度が強い場合は入院の上、点滴で抗生物質を使用しますが、軽症の場合は外来での内服加療も可能です。
治療で感染の勢いが制御できない場合、治療の開始が遅れた場合などは腹膜炎、膿瘍などの重症の感染症になる事もあるので注意が必要です。

大腸憩室の治療

大腸憩室を根本的に治療することはできません。
手術で腸を切除することもありますが、憩室炎が重症化したなどのかなり珍しいケースになります。

胃のバリウム検査で使用するバリウムをお尻から注入して憩室をふさぐ「バリウム充填法」というものがありますが、効果は高くないためほとんど行われません。

大腸憩室そのものはあまり強い症状を起こさないため、出血や憩室炎などが起こらない限り積極的な治療を行う事は少ないです。

憩室そのものの治療というより、憩室ができやすい方は他の腹部膨満感、腹部違和感などの腹部症状が出現することがあるので、必要があればその症状の治療を行います。

大腸憩室の検査

主に大腸内視鏡で検査を行うことで発見されます。

憩室を見つけるためにと言うよりも、別の理由で内視鏡を行った際に偶然見つかることが多いです。
また大腸憩室を定期的に観察することも必要ありませんので、一度診断がついたら憩室をみるという理由で大腸内視鏡を行う事はありません。

大腸憩室炎や大腸憩室出血の場合は腹部CTなどを使用することもあります。

当院での大腸内視鏡検査に関してはこちらから

大腸憩室の疑いがある方は当院へ

消化器内科大腸憩室はその病態の特性から、完治を目指すことが難しい病気です。良性のものであり、比較的多い疾患ではありますが、症状のコントロールが必要な方が一部いらっしゃいます。まずはお気軽にご相談下さい。

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