喉のつかえ感、違和感、つまり感、飲み込みづらさ、嚥下困難~、意外と色々な病気が隠れています~

 

喉の違和感・つまり感・飲み込みにくい

喉のつまり感がなかなか取れない・・・
喉の奥に何かがへばりついているような感じがする・・・
飲み込めない・・・
胸が苦しい感じがする・・・
などの喉や胸の上の方の症状で受診される方が多くいらっしゃいます。

また
耳鼻科で検査したけど異常ないと言われた・・・
色々な病院で治療しているけど効果が全然なくて辛い・・・
のようなことで受診をされることもあります。

喉の違和感・つまり感の原因

逆流性食道炎・非びらん性胃食道逆流症

最もよくみられる疾患が逆流性食道炎です。
胃酸が食道に上がってくることで食道に炎症を起こし、それによってさまざまな症状が起こります。
食道裂孔ヘルニアがあると症状を起こしやすいことがあります。
また内視鏡で炎症を認めない、非びらん性胃食道逆流症(Non Erosive GERD:Non Erosive Gastro Esophageal Reflux Disease:NERD)というものあります。
通常の内視鏡で炎症を認める逆流性食道炎にくらべ、「非びらん性胃食道逆流症」の方が喉のつかえ感の訴えの頻度が多く、また症状も多岐にわたります。
治療に難渋するケースが多いのも「非びらん性胃食道逆流症」の方です。
また咽喉頭逆流症(LPRD)として耳鼻科領域で治療をうけることもあります

咽喉頭異常感症

喉に異常感をかんじるものの、さまざまな検査をしても特に異常を認めないものを咽喉頭異常感症と言います。「ヒステリー球」と言われることもありますが、原因はわかっておらす、ストレスによって症状がでることが有ります。
始めは耳鼻咽喉科に受診をされ、異常がないという事で消化器内科に受診をされることが多い病態です。
上記の非びらん性胃食道逆流症(Non Erosive GERD:Non Erosive Gastro Esophageal Reflux Disease:NERD)や咽喉頭逆流症(LPRD)との区別もつかない事が多く、治療に難渋することも多々あります。必要に応じて精神科・心療内科に受診をお願いするケースもあります。

食道カンジダ・カンジダ性食道炎

カンジダとはカビの一種で、通常人体の皮膚などに生息しているものです。様々な理由で免疫力が低下してしまった時に食道の粘膜に多量に増殖して症状を出すことが有ります。
軽微なものは喉のつまり感、しみる程度ですが、重症のものは嚥下時の痛み、嚥下不能などの症状となる事もあります。
診断は胃カメラで特徴的な白い苔の様なものが食道に付着しているのを確認することで行います。
原因としては免疫が低下するような病気(HIVなど)のほかに、抗がん剤使用、喘息の吸入薬使用、胃薬(PPIと言われるもの)などがあります。
原因が取り除かれれば治ることがありますが、ひどい時は抗真菌剤の内服を行います。

食道アカラシア

食道アカラシアとは、胃と食道の境目にある括約筋という筋肉が緩むことができずに、食べ物が食道にあまってしまい、胃の中に入っていかなくなる病気です。アカラシアの原因は食道の筋肉をつかさどっている神経の異常と言われていて、それにより正常な動きが損なわれ、下部食道が開かなくなってしまいます。
喉のつかえ感程度の症状のこともあれば、毎食後に嘔吐する、極度の体重減少なども症状もあります。食道アカラシアは10万人に2-3人程度発症する珍しい病気ですが、軽いものは疑わないと診断がつかない事もあます。
診断には胃カメラを用います。特徴的な食道の所見が得られれば診断に結びつきます。
治療は内服薬で行うこともありますが、効果がそれほど高くなく、確実ではないため、内視鏡手術を行うことで治療を行います。

好酸球性食道炎

以前に比べて最近よく見かけるようになった疾患です。
また知っていないと診断に結びつかないため、診断に至るまで時間がかかることもある疾患です。
好酸球というのは、アレルギーに関係している白血球の一種です。その好酸球が食道に集まって、慢性的な炎症を起こす疾患です。食道に炎症を起こすことで、逆流性食道炎と同じ症状がでます。
喉のつまり感や飲み込んだ時の痛み、胸やけ、胸痛などの様々な症状が出ます。
気管支喘息やアトピー性皮膚炎などを持っている30歳から50歳くらいの男性が起こりやすいとされています。
胃カメラを実施し、特徴的な所見を認めると、好酸球性食道炎を疑うきっかけになります。特徴的な所見をしらないとなかなか診断に結びつかないので、経験のある医師のもとでの胃カメラ検査が必要です。最終診断は胃カメラによる食道粘膜の生検によって粘膜中に好酸球をたくさん認めることで診断をします。
治療としては、胃酸を抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)をまず使用します。しかし効果がないこともあり、抗アレルギー薬の内服を加えることもあります。また気管支喘息で使用する吸入薬を内服することもありますが、保険適応のない治療になります。
食事制限を行うこともあり、小麦、乳製品、卵、大豆、ナッツ類、魚介類の6種類を除去する指導を行うこともありますが、実際困難が伴うので一般的ではなく、効果も不安定です。
好酸球が食道以外にも集まることもあり、胃や腸にあつまると好酸球性胃腸炎と言われます。
指定難病にもなっている疾患です。詳しくはこちら。

食道がん

食道の症状がある方で絶対に見逃してはいけないのが食道がんです。
症状がない事もありますが、症状があるものは命に関わるので早期に対応が必要です。
症状がある場合にすぐに検査をしないと危ないというわけではないですが、内服治療などで症状の改善が乏しい方は胃カメラの実施が望ましいと考えます。
若年、非喫煙者、アルコール摂取なしの方は食道がんのリスクが少ないですが、当院でリスクの低い方の食道がんを診断したこともありますので、症状が続く方は胃カメラ検査を実施して下さい。

食道がんについてはこちら

食道憩室

食道憩室とは、食道の壁の一部がポケット状にそとにせり出したものです。
症状がないことが多いですが、飲み込みにくさ、嘔気・嘔吐などの症状を自覚することがあります。
食道の入り口(食道入口部)には咽頭食道憩室、食道のほぼ真ん中(胸部中部食道)には気管分岐部憩室、横隔膜の上(横隔膜上)には横隔膜上憩室ができます。
内視鏡検査で見つかることもありますが、胃のバリウム検査で発見されることも多いです。
基本的に治療の必要はありません

心疾患

食道の疾患以外にも心臓の病気で食道の症状が出ることがあります。
問診をよく効くことで疑う事はできますが、念頭に置いておかないと見逃す可能性もあります。
心電図や心エコー、ホルター心電図などの検査を行います。
当院では心電図、心エコーの実施が可能です。

喉の違和感・つまり感の検査と治療

上記のように喉の違和感・つまり感だけでも色々な病気が隠れています。
当院では様々な検査を実施して各種疾患を診断治療しています。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

基本の検査になります。
当院の胃カメラでは咽頭・食道・胃・十二指腸が観察できますので、食道疾患の診断が可能です。
内視鏡的に食道を観察すること、粘膜の細胞を採取して詳細な検査に提出することもできます。

当院の胃カメラはこちら。

腹部超音波検査(腹部エコー検査)

当院では院長を始め、熟練の超音波検査技師による腹部超音波検査を実施できます。
肝臓・胆嚢・膵臓の検査として、実施しております。
胃カメラとの同日の検査や予約外での検査も実施しています。

当院の腹部超音波検査はこちら。

 

採血

採血も重要な検査です。
膵臓のチェックや腫瘍マーカーチェックなど必要に応じた項目の検査が可能です。

 

心電図・心エコー

心臓の病気を疑う場合は、上記の検査を検討することもあります。
総合病院の循環器に紹介するケースもありますが、当院で完結できる事もあります。
当院のエコー検査はこちらから。

治療

該当の疾患ごとに治療方法が異なります。
喉のつまり感・違和感などで検査を実施しても異常のないケースは多々あります。
そのような際は処方をして効果を見ることで間接的に診断をすることがあります。
「食道炎の治療をして効いたので食道炎ですね」といった具合です。
そのような方法を「診断的治療」と言います。
消化器領域で多くみられる機能性疾患ではこの診断的治療をよく用います。

 
 
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