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糖尿病予備軍と言われたら、まず何をすればいいの?

当院では健康診断で糖尿病予備軍と言われた、ご家族に糖尿病の方がいらっしゃるなどで、心配に思われている方にご来院頂く事も多くありますが、糖尿病が心配な時には、まず何をすべきでしょうか?

 

●糖尿病とは

糖尿病とは、「血糖値をコントロールするインスリンの作用が十分でないため、ブドウ糖が有効に使われずに血糖値が普段より高くなっている状態」と定義されます。

糖尿病はとても怖い病気で、血糖値が高すぎる状態が続くと、心筋梗塞、脳梗塞、認知症、失明の危険のある眼底出血、腎障害、神経障害などさまざまな合併症を引き起こす可能性があります。

 

●糖尿病予備軍とは

2型糖尿病の場合、ある日突然、血糖値が高くなるのではなく、多くの場合、ゆっくり何年もかかって血糖値が高くなり、糖尿病に移行していきます。
まだ糖尿病と診断されるほど血糖値が高くないけれど、正常よりは高くなってきた状態を「糖尿病の境界型」や、「糖尿病予備群」と呼びます。

 

血糖値の高さを確認する代表的な検査としては、空腹時血糖値・75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)・HbA1cの3つがあります。
糖尿病の境界型(予備軍)は、HbA1c 6.5%未満で、

①空腹時血糖値が110~125mg/dL

②75g経口ブドウ糖負荷後2時間の血糖値が140~199mg/dL

のいずれかを満たしている方といいます。

 

●糖尿病予備軍の症状とは?

糖尿病予備軍の場合、ほとんどの方が無症状です。ですが、対策をしておかないと、いずれ不可逆的に糖尿病に苦しめられる確率が高くなってしまします。なぜなら、もう身体の中では変化が起き始めているのです…!!

 

例えば、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが出にくくなったり、効きづらくなったりする変化は、糖尿病と診断されるずっと前の段階からあると言われています。

糖尿病予備群と言われる状態から糖尿病になるにつれて、インスリンの働きは徐々に弱まっていきます。

また、血糖値が高い状態が続くことで全身の血管にダメージを与えます。そのため、血管の老化である動脈硬化は、糖尿病予備群の段階から生じており、心臓や脳などの血管の病気になりやすくなります。75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間値が高くなるタイプの境界型の方は正常型と比較すると、2.2倍も心血管疾患による死亡が多いといわれています。
 
 
●血糖値を下げるためにはどうすればいいの?

血糖値を下げるための対策として必要なのはやはり「食事」と「運動」です。

 

〈食事〉

食事については、ずばり「糖質を摂りすぎないこと」、これが一番重要となります。

 

具体的な糖質摂取量の目安は、活動量などによっても異なりますが、「身長170cmでデスクワーク中心の活動量低めの人」の適切な糖質摂取量は、1日あたり200gほどです。
※160cmで175g、150cmなら150g、活動量が多ければもう少し多くなります。

 

運動も血糖値対策としてはかなり重要です。

 

〈運動〉

血糖値を下げるにはややきついと感じるくらいの有酸素運動(ウォーキングやジョギングなど)や、筋トレ(スクワットなど)を継続的に行うことが推奨されています。

具体的には、「週に2~3回、1回20分以上、週合計150分以上」くらいが目安になります。

また、食後10分程度のウォーキングも血糖値を下げるのに有効です。

 

目標としては

・食事は腹八分目でやめる

・野菜を積極的に摂取する

・散歩などの運動を少しずつでも始める

・体重を5~10%減らす

・禁煙する

・健康状態の確認のために健診を受ける

・ストレスと上手につきあう

 

これらのことが重要になってきます。

 

●糖尿病予備軍が心配になったら

まずは医療機関を受診しましょう!

直近1~2年の健康診断の結果があれば持参頂くとより良いです。

ご自身の現在の状態を知ることが、今後の健康を守る第一歩になります。

 

 

●受診希望の方は

診察はご予約が便利です。ホームページまたはお電話でご予約をお願いします。

 

 

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