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【きらきら栄養士通信】クローン病と食事療法のポイント

今回はクローン病と食事療法のポイントについてのお話です。当院でもIBDといわれる炎症性疾患の患者さんが多くいらっしゃいます。お腹の悩みから解放されることで人生を楽しく過ごせるお手伝いをさせて頂きたいという想いで栄養士一同、患者さまに寄り添った栄養指導を心掛けております。ご相談等、お気軽に受付までお声掛け下さいね。

 

【潰瘍性大腸炎とクローン病の違い】

潰瘍性大腸炎は「大腸」に病変が生じるのに対し、クローン病は「小腸」に最も病変が生じやすく、更に「食道、胃、十二指腸、大腸」などすべての消化管に病変が生じる可能性のある病気です。

 

主に10~20代と若年層に多く、腹痛、下痢、発熱、体重減少、肛門の病変が診断のきっかけとなります。

 

【クローン病の腸管合併症】

狭窄‥腸が狭くなる

穿孔‥腸に孔があく

瘻孔‥周りの臓器とつながり、孔をつくる

痔瘻‥腸と肛門の皮膚がつながる

 

また、診断から長い年数が経過すると、小腸や大腸、さらには肛門部に癌が生じる可能性があるため、定期的な検査を続けることが重要です。クローン病では薬物治療だけではなく栄養療法も大切な治療法の一つです。脂質などの厳しい食事制限が必要と悲観的に考えがちかと思われます。確かに病状が悪化している活動期には消化管の負担を軽減するための食事制限が必要です。しかし病状が落ち着いている寛解期では、食材、調理法に注意しながら健康な人に近い食生活を送ることができます。

 

【食事療法のポイント】

・活動期と寛解期の食事内容を理解し、それぞれの段階に合った食事を摂取する。

・様々な要因により低栄養のリスクが高いため食べる量が不足しないよう気をつける。

・体重変動は栄養状態の重要な指標となるため、毎日の体重測定を習慣にする。

・脱水予防のために水分は十分摂取する。

・低FODMAP食は、寛解期の消化器症状を改善することが明らかにされています。FODMAPを制限するだけではなく、自身が許容できる種類と量を把握することが大切!

 

活動期‥高たんぱく質・低脂質・低食物繊維食が基本。

寛解気‥健康な人に近い食事が可能です。栄養バランスのよい食事を心掛ける。

 

表:活動期・寛解期別のエネルギー・各栄養素の必要量

 

注)個人の状態に合わせて調整

※引用:講談社 潰瘍性大腸炎・クローン病の今すぐ使える安心レシピ




活動期・寛解期別のエネルギー・各栄養素の必要量

注)個人の状態に合わせて調整

※引用:講談社 潰瘍性大腸炎・クローン病の今すぐ使える安心レシピ

 

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