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上記のような症状に該当する方は、機能性ディスペプシアという病気かもしれません。機能性ディスペプシアは症状のコントロールが重要になる疾患であるため、専門医による適切な治療を受けましょう。
機能性ディスペプシアとは「慢性的な腹部症状があるにも関わらず、検査を行っても器質的な異常(見た目で判断できる形状異常)が見つからない状態」のことを差します。現代人に急増している疾患であり、症状を引き起こしている原因が不確定であることから、完治することが難しい疾患とも言えます。 外来で比較的よく遭遇する疾患ですが、原因がないものを治療するため、外来での治療に慣れている消化器内科医は意外と少ないのも実情です。
機能性ディスペプシアの発症原因は明確には分かっていませんが、精神的ストレスが関与していると考えられています。精神的ストレスが過度に掛かることで、消化管の運動機能を左右する自律神経系に異常をきたし、症状が発症するとも言われています。
上述の通り、機能性ディスペプシアは「器質的な異常がない」場合に診断されるため、胃カメラ検査によって胃の中を観察する必要があります。胃カメラ検査以外にも、血液検査やピロリ菌の有無を確認する検査も行う場合がありますが、最も効果的かつ精度が高い検査は胃カメラ検査であると言えます。 また問診も重要になります。機能性ディスペプシアの診断には現在はROMA Ⅳという診断基準が使われています。 ROMA Ⅳでは機能性ディスペプシアは胃・十二指腸障害に属しており下の様に定義されています。
胃・十二指腸領域に起因すると考えられる以下の症状のうち1つ以上がある
かつ 症状を説明しうる器質的疾患がない 少なくとも6ヶ月以上前に始まり、直近の3ヶ月間に上記症状がある
さらに下の2つの分類に分かれます
診断基準では期間が明確に示されていますが、実際の外来では期間が足りていないケース、症状がかなり複雑なケースなどなど様々です。 胃のみならず食道・腸などと連動して症状が出ている方、症状がうまく説明できない方などなど診断基準だけでは対応できない患者さんも大勢いらっしゃいます。 なので診断や治療になれた医療機関の受診をお勧めします。
当院は内視鏡検査に注力している医療機関として、患者様に安心して胃カメラ検査を受けて頂けるよう、様々な工夫を凝らしています。経験豊富な院長が検査を担当するため、機能性ディスペプシアの疑いがある方は安心してお申し出ください。
機能性ディスペプシアの治療では、薬物療法を行います。薬物療法では、胃酸の分泌を抑える<胃酸分泌抑制薬>や、胃の働きを改善する<消化管運動改善薬>を使用します。また、精神的ストレスが深く関与していると考えられることから、精神面にアプローチする薬を使用する場合もあります。 それでも機能性ディスペプシア治療は非常に難渋するケースが多々あり、当院では一般的な西洋医学の薬の他に漢方での加療も行っています 上記の薬物療法に加え、生活習慣の改善も同時に行います。胃に負担の掛かる食事は避け、適切な運動と十分な睡眠を心掛けます。また、喫煙や飲酒の習慣がある方は、これらを適度な量に抑えることも重要です。 こちらのデトックスのチネイザンセラピーもお勧めしています。
機能性ディスペプシアはその病態の特性から、完治を目指すことが難しい病気です。逆に言えば、症状さえ適切にコントロールすることができれば、それほど恐ろしい病気ではありません。適切な治療を受けるためにも、しっかりと検査を受け自分の胃の状態を確認しましょう。症状に心当たりのある方は、まずはお気軽にご相談下さい。