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大腸カメラは痛いものだと思われている方も多いですが、痛くない方法もあることをご存じですか?
大腸カメラは保険適用であれば、日本全国どの医療機関で受けても料金は変わりません。しかし、検査の質は医療機関によってまったく異なります。
また、患者さんの身体の状態によっては、もともと痛みを感じやすい場合もあるため、痛みの原因を知ったうえで対処することが大切です。
この記事では、大腸カメラで痛みを感じる理由や痛みを感じやすい人の特徴、負担が少ないクリニックの選び方、楽な検査の受け方のポイントを紹介します。
痛みが不安で大腸カメラを受けるか迷っている方やこれから検査を受ける予定がある方は、ぜひご覧ください。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査・下部消化管内視鏡検査)は大腸内の異常や病気を見つけるために受けるべき検査です。
痛いという理由からもう受けたくないと思われる方も多い検査ですが、なぜ痛みが生じるのか、考えたことはありますか?
ここでは、大腸カメラで痛みを感じるときに考えられる4つの理由について詳しく解説します。
大腸カメラは小型のカメラがついたスコープを肛門から挿入し、大腸内の様子を直接モニターで確認する検査です。
大腸はぐにゃぐにゃと曲がっているうえに位置も固定されていないため、挿入したスコープを大腸の奥まで進めていくときに、腸壁にぶつかったり腸が引っ張られたりすると、腸管に必要以上の圧がかかって周辺の筋肉などの神経が刺激されて痛みを感じることがあります。
特に痛みが生じやすいのは、大腸のS状結腸と横行結腸です。
大腸カメラの検査を行うときは、大腸内のヒダの裏側にある病変を見逃さないようにするために、スコープから空気や炭酸ガスを噴出させて大腸を膨らませた状態にしてから検査を行います。
このガスで腸管が膨らむことによって、腸が張ったり腸の曲がり角の角度が強くなったりするため、そこにスコープを押し込むことで痛みが強く出てしまう場合もあります。
大腸カメラの痛みは、検査を行う医師の技術力によっても左右されます。
大腸カメラの経験がそれほどない技術の未熟な医師が検査を行った場合、無理な力が腸管に加わって激痛が生じることがあります。
最悪のケースでは、腸管が破れて緊急手術が必要になることもあるでしょう。
一方、大腸カメラの経験が豊富で技術力の高い医師は、スコープを押し入れる方法(プッシュ法)や腸管を捻って入れる方法(ループ法)で検査を行うのではなく、挿入時の痛みを感じにくい『軸保持短縮法(プル法)』で検査を行うなどの工夫をしています。
患者さんの大腸が癒着している場合も、検査中に痛みを感じやすくなります。
患者さんの大腸内が何らかの理由でくっついていると、腸管が動く範囲が通常よりも制限されてしまうため、腸管に無理な力が加わって痛みが生じることがあります。
大腸カメラの痛みは、検査のやり方や医師の技術力、患者さんの腸の状態によって起こることがあります。
しかし、技術力の高い医師が検査を行った場合でも、痛みを強く感じたりそれほど感じなかったりと人によって差があります。
では、大腸カメラで痛みを感じやすいのはどのような方なのでしょうか。ここでは、その特徴を5つ紹介します。
痩せ型で体の小さい方は、大腸カメラで痛みを感じやすい傾向にあります。
なぜなら、お腹の中で大腸が細かく折りたたまれていて、S字カーブが連続していることが多く、カーブ自体も急になるからです。
この連続した急なS字カーブを無理やりスコープが通っていくため、腸に無理な力がかかって痛みが生じやすくなります。
また、痩せ型の方は腸のクッションとなるお腹の中の脂肪が少ないことで、痛みが出やすくなります。
肥満度を表す体格指数としてよく知られているBMI値が18を下回っている方は、痛みが出やすいため注意が必要です。
痩せ型の方だけでなく、肥満の方も大腸カメラで痛みを感じるケースが多いです。
肥満の方は痩せ型の方とは反対に、大腸が脂肪に囲まれていて水の中に浮いているような状態になっているため、スコープが通るときにゆらゆらと大腸が揺れてしまいます。
この大腸の動きに合わせてスコープを挿入できないと、スコープが腸壁とぶつかって痛みが生じてしまいます。
胃などの内臓や虫垂炎や憩室炎(けいしつえん)、帝王切開や子宮、卵巣の病気などで腹部の開腹手術を受けたことがある方は、大腸の一部と他の臓器が癒着して腸が変形していることがあります。
そのような場合、スコープをまっすぐに進めることが難しく、癒着している部分でスコープが曲がって腸壁に無理な力が加わってしまうため、痛みが生じることがあります。
過敏性腸症候群や潰瘍性大腸炎、クローン病など、腸の神経が過敏になるような病気を患っている方は、通常よりも痛みを感じやすいため注意が必要です。
神経が過敏になると、大腸が痙攣を起こしてスコープが挿入しにくくなり、痛みがさらに強くなってしまいます。
病気ではない方でも、大腸カメラを行うことに強い恐怖や不安を感じていると、痛みに対して過敏になってしまうため、痛みを強く感じることがあります。
大腸カメラでは、痛みを緩和する鎮静剤を用いて検査を行うことがあります。
しかし、普段から心療内科や精神科で処方された抗不安剤や安定剤を服用している方は、鎮静剤に対する耐性ができていることが多いです。
耐性ができていると鎮静剤が効かなくなってしまうため、そのまま検査を受けてしまった場合は、痛みを感じる可能性が高いでしょう。
大腸カメラを受けたことがある方の中には、「あの痛みや苦痛は2度と経験したくない」と思われている方もいるかもしれませんが、クリニックの選び方によっては痛みや苦痛を感じずに検査を受けられる可能性があります。
また、患者さんが痛みや苦痛を感じていると検査の精度にも影響してしまうため、できるだけ体への負担が少ない検査が受けられるクリニックを選ぶことが重要です。
ここでは、大腸カメラを受けるクリニックの選び方を紹介します。
大腸カメラは、検査を行う医師の経験や技術力によって痛みや苦痛の度合いに違いが生じます。
つまり、大腸カメラを受ける際は、経験が豊富で技術力の高い医師が在籍するクリニックを選ぶことが大切になります。
医師の経験と技術力を見分けるポイントは、『日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医』の資格を持っているかどうかです。
この内視鏡専門医の資格は、日本消化器内視鏡学会が定めた研修や試験などを受けて認められなければならないため、しっかりとした知識と多くの経験をつんだ医師しか持つことができません。
医師免許を持っていれば、内視鏡専門医でなくとも大腸カメラを行うことはできますが、内視鏡専門医の資格を持っているのと持っていないのでは、知識と技術力に差が出てしまいます。
そのため、痛みが不安のある方は、内視鏡専門医の資格を持つ医師が在籍するクリニックを選ぶようにしましょう。
大腸カメラの痛みや苦痛をやわらげたい、以前検査で痛い思いをした方は、鎮静剤を使用できるクリニックを選ぶことが大切です。
鎮静剤を注射または点滴で投与すると、検査中は意識がぼんやりとしてリラックスした状態になるため、ほとんど眠ったような状態で検査を終えられます。
痛みや苦痛に対して不安を感じていない場合は、あえて鎮静剤を使用する必要はありませんが、初めて大腸カメラを受ける方は、鎮静剤の使用が選べるクリニックを選んでおくと安心です。
また、鎮静剤にはさまざまな種類があり、クリニックごとに使用する鎮静剤が異なります。
鎮静剤の種類を選べないと、途中で効き目が切れて検査中に意識がはっきりして痛みを感じたり、逆に効きすぎて検査後も気分が優れなくなったりすることもあるため、患者さんそれぞれに適した鎮静剤を選んでくれるクリニックで検査を受けましょう。
痛みが少なく精度の高い検査には、最新の医療機器が必要不可欠です。
近年、医療技術は目覚ましいスピードで進歩していて、大腸カメラに使用される機器の機能も格段によくなっています。
腸とその他の内臓が癒着している方や腸が過敏になっている方など、痛みが生じやすい患者さんの苦痛をやわらげるには、『しなり』のあるスコープが必要です。
また、腸の形は人それぞれ異なります。患者さん一人ひとりに合わせられるようにスコープのサイズを豊富に取り揃えていることも重要になるため、大腸カメラを受ける際は設備が充実しているかどうか確認しておきましょう。
痛みや苦痛の感じ方は人それぞれ異なるため一概にはいえませんが、痛みや苦痛に関する口コミをチェックしてみるのもひとつの方法です。
できるだけ悪い口コミの少ないクリニックであれば、多くの方が痛みや苦痛の少ない快適な検査が受けられたと判断できます。
ただし、口コミだけを信じてしまうのは危険です。裏で操作されている可能性もあるため、あくまでもひとつの判断材料として利用しましょう。
大腸カメラはクリニックの選び方でも痛みや苦痛をやわらげることができますが、患者さんの受け方によっても痛みの度合いが変わってきます。
ここでは、大腸カメラの楽な受け方のポイントを紹介します。ぜひ検査を受ける際の参考になさってください。
便秘の方は検査の際にスコープを挿入しにくく、痛みや苦痛が生じる可能性があるため、検査前は便秘を解消して腸管の状態を整えておくことが大切です。
便秘を解消して検査前の腸管洗浄がきちんと行えれば、スコープが挿入しやすくなるだけでなく、より精密な検査が行えるようになります。
便秘でお悩みの方は、普段使い慣れている薬を服用するか、検査を受ける予定のクリニックに相談して、数日前から服用する下剤を処方してもらうようにしましょう。
大腸カメラで用いる下剤にはさまざまな種類があります。
もっとも一般的なのは、2リットル前後の下剤を決められた間隔で決められた量飲んでいくものです。さらにその中でも味や洗浄力などに違いがあるため、種類によってはつらいと感じることもあるでしょう。
下剤がきちんと飲めずに腸内を十分洗浄できないと、スコープが挿入できない場合もあり、痛みや苦痛につながることもあります。
そのため、下剤の種類を選ぶときは、飲む量や味、洗浄力などさまざまな面から自分に合ったものを選ぶことをおすすめします。
大腸カメラの痛みや苦痛は、患者さんが取る体勢によっても異なります。
検査を初めて受ける方の中には、検査中に下半身を丸出しにしたり四つん這いになったりなど、恥ずかしい体勢を取ると思われている方もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。
実際は、検査専用のハーフパンツを履いてベッドに横向きになり、軽く膝を曲げた体勢でお尻にあいた穴からスコープを挿入して検査を行います。
恥ずかしさから医師の指示通りではない体勢になってしまうと、痛みが生じてしまう可能性もあるため、必ず指示に従って検査を受けましょう。
お腹に力の入った状態だと、スコープが大腸内を進みにくくなるため、痛みや苦痛が生じやすくなってしまいます。
検査中はお腹の力を抜いてリラックスすれば痛みや苦痛を軽減できるため、深呼吸をしたり別のことを考えたりして、できるだけ緊張せずに検査を受けましょう。
大腸カメラでは、大腸内にガスを噴射して腸管を膨らませてヒダの裏までくまなく観察します。
検査中はだんだんとお腹が張った状態になり、おならが出そうになります。
そこでおならを我慢してしまうと、お腹の中にガスがたまって腹痛や吐き気が起こる可能性があるため、恥ずかしがらずにどんどん出すようにしましょう。
大腸カメラの痛みや苦痛は、内視鏡が大腸内を通過するときの圧や腸管を膨らませるガスによって生じることが多いです。
また、技術力の低い医師による検査を受けた場合やお腹の手術を受けた場合、腸が過敏になるような病気を患っている場合なども、痛みや苦痛を感じやすくなります。
大腸カメラは痛いものだと思われている方も多いですが、クリニックの選び方や検査の受け方によって、痛くない検査も可能になります。
ぜひ、本記事を参考に、痛みや苦痛の少ない大腸カメラを受けてください。
東長崎駅前内科クリニックでは、痛みや苦痛をやわらげるために、さまざまな工夫を施した大腸カメラ検査を行っております。
検査は日本消化器内視鏡学会認定内視鏡専門医の資格を有する医師が担当し、苦痛の少ない無送気軸保持短縮法でのスコープ挿入を行っておりますので、痛くない大腸カメラをご希望の方は、ぜひ一度東長崎駅前内科クリニックまでご相談ください。