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大腸カメラ(大腸内視鏡検査・下部消化管内視鏡検査)を受ける際に気になるのが、検査にかかる費用です。
大腸カメラではポリープや大腸の炎症、クローン病、大腸がんなどの病気が発見できますが、人によってかかる費用が異なるため、事前にどのくらいかかるのか知っておきたいという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大腸カメラでかかる費用や費用に差が出る理由、費用負担を減らす方法などについて詳しく解説します。
大腸カメラの費用が知りたい方や費用の支払いに不安を感じている方は、ぜひご覧ください。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査・下部消化管内視鏡検査)を受けると、窓口ではさまざまな費用が合算された金額を支払うことになります。
では、具体的にどのような費用がどのくらいかかるのでしょうか。ここでは、大腸カメラでかかる費用の内訳を、保険診療の3割負担の場合を中心に紹介します。1割負担の方は、これから紹介する費用の3分の1と考えると、ご自身の負担する大体の金額がわかります。
大腸カメラを受けるには、最初に医師の診察を受ける必要があります。初診の場合、診療報酬点数は288点です。1点10円の計算で2,880円の3割負担となり、患者さんは864円を負担することになります。
また、大腸カメラでポリープが発見されて切除することになった場合に備え、血液検査を行う場合は、その費用が数千円ほどかかる可能性もあるでしょう。
なお、再診の患者さんの場合は、初診の患者さんとは負担額が変わってきます。大腸カメラ当日にも、再診料として730円(診療報酬点数73点)の3割を負担することになります。
大腸カメラでは、検査前に下剤を飲んで大腸内をきれいな状態にしておく必要がありますが、下剤にはいくつかの種類があり、それぞれ値段が異なります。
大腸カメラで用いられる下剤の費用相場は、700〜3,000円程度です。なお、下剤は値段だけでなく飲み方や味も種類によって違ってきます。人によっては下剤を飲むのがつらいと感じることがあるかもしれません。
大腸カメラを受ける際は、下剤の種類が豊富な医療機関を選択すると、下剤を飲むときの負担が軽減できるでしょう。
大腸カメラでは、小さなカメラがついたスコープを肛門から挿入して大腸内を観察しますが、スコープが大腸の曲がり角を通るときや大腸のヒダを広げるときに痛みが生じる場合があります。
そのため、検査中は鎮静剤を使用して、楽に検査が受けられるような工夫をしているクリニックが多いです。
鎮静剤の費用も使用する種類によって異なりますが、診療報酬点数は6〜54点となり、60〜540円の3割で20〜160円程度の負担が発生します。
血液検査などの費用と比べると、鎮静剤の費用は安価だといえるため、痛みに不安を感じている方は、費用を気にせず鎮静剤を使用することをおすすめします。
大腸カメラの検査自体の費用は診療報酬点数によって1,550点と定められているため、日本全国どこの医療機関で検査を受けても金額は同じです。
1点10円換算で計算すると、大腸カメラの費用は15,500円となり、保険診療で3割を負担すると4,650円で検査が受けられることになります。
この費用に腸管の動きを抑える薬などを使用すると、その分の費用がプラスされます。
『生検』とは、大腸カメラの検査中に病変が発見されたときに行われる検査のことです。
ポリープやがんなどが疑われる部位の組織を少量採取して、顕微鏡で細胞の状態を観察する『病理組織診断』を行って診断します。
生検では、プレパラートの作成で310点、病理組織顕微鏡検査で860点、病理診断料で150点の合計1,320点、つまり13,200円がかかります。
患者さんはこの金額の3割の3,960円を負担しますが、検査する臓器が増えるとその分の費用が発生する点に注意が必要です。
大腸カメラでは、検査中にポリープが発見されたときにその場で切除する場合があります。
大腸カメラでポリープを切除する場合の診療報酬点数は5,000点です。それに病理組織顕微鏡検査860点(切除した臓器の数による)、組織診断料520点、病理診断料120点、内視鏡手術をしっかりと実施できるレベルの設備・人員配置が出来ていると国に認められている医療機関では短期滞在手術基本料1,359点も加算されます。
ただし、ポリープを切除した場合の大腸カメラは検査ではなく内視鏡手術という扱いです。そのため、大腸内視鏡検査の1,550点ではなく内視鏡的大腸ポリープ切除の5,000点に切り替えられて計算されます。
ということは、ポリープを切除した場合は3割負担でも合計で20,000〜30,000円程度かかる可能性があります。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査・下部消化管内視鏡検査)を受ける方法は、『保険診療』と『自由診療』の2通りです。
自由診療の場合は医療機関によって費用に大きな差が出ますが、保険診療では全国どこの医療機関でも同じ金額で検査を受けられるはずです。しかし、実際のところ人によってかかる費用が異なります。
ここでは、大腸カメラで費用に差が出る理由について解説します。
大腸カメラに限らず、自由診療で検査や治療を受けた場合はかかる費用のすべてを患者さんが支払うことになるため、保険診療の場合よりも高額になります。
自由診療とは、公的な医療保険が適用されない診療のことです。厚生労働省が承認していない治療法や薬などを使用すると、健康保険が適用されません。
通常、医療機関を受診したときに窓口で保険証を提示すれば、かかった医療費の最大3割を負担するだけで済みます。これが保険診療です。
しかし保険診療では病気やけ怪我をしたときに受けた検査や治療、薬にしか適用されないため、医師から検査が必要だと判断されていない大腸カメラについては自由診療となります。
例えば、人間ドックや健康診断で大腸カメラを受けた場合などが自由診療に該当し、数万円以上の費用負担が発生します。
『短期滞在手術等基本料』とは、日帰り手術や4泊5日までの入院による手術や検査、放射線治療を行うために必要な術前・術後の管理や検査などを行うため必要な設備を有する施設に加算される料金です。
認定されるには、人員の配置や施設・設備の充実度、緊急時の対応など、さまざまな基準をクリアしなければいけません。
大腸カメラでのポリープ切除は日帰り手術に該当するため、短期滞在手術等基本料を算定しているクリニックで検査を受けてポリープを切除すると、短期滞在手術基本料1が加算されて患者さんの費用負担が増えます。
責任持った手術ができると国からお墨付きをもらった医療機関のみ算定できます。
なお、内視鏡検査のみを行った場合は加算されません。
検査で使用する下剤は種類によって料金が異なるため、高いものを使用すればその分窓口で支払う金額が高額になります。
以下は、大腸カメラで使用される代表的な下剤の料金です。
この中でもっとも安価な『マグコロールP』は、以前から多くの医療機関で使用されている下剤です。味はスポーツドリンクのようで飲みやすい反面、2リットル服用しなければならないというデメリットもあります。
一方、もっとも高価な『ビジクリア』は、錠剤タイプの下剤で味を感じたくない方に向いていますが、合計50錠ほどの錠剤を決められた時間内に飲まなければいけません。
このように、下剤にはそれぞれ長所と短所があるため、値段だけではなく自身に合っているかで選択することが重要です。
大腸カメラの検査前に血液検査を行うと、その分の費用が追加されて費用が高額になることがあります。
以前は大腸カメラの前にB型肝炎やC型肝炎などの感染症採血がすべての方に行われていましたが、感染のリスクがなくなったことで、検査前の採血は必要なときにのみ行われるようになりました。
血液検査の料金は、検査した項目が増えるにつれて高くなっていき、最大で8,580円かかることもあります。
大腸カメラを受けるクリニックによっては、検査の数日前から前日にかけて検査食を食べることを推奨しているところもあります。
検査食を購入すれば、検査前の食事で何を食べたらよいのか悩むことはなくなるうえ、自分で用意した食事を食べるよりも腸管がきれいになりやすいですが、その分の費用(3食入りで1,000〜2,000円程度)がかかるため、費用を抑えたい方には向いていません。
当院では事前の検査食は原則使用していません。 事前診察の際に慎重に状況を確認することで検査食がなくても問題なく検査を行える体制としております。
近年、内視鏡を使用した検査だけでなく、カプセル内視鏡を導入する医療機関も増えてきています。
カプセル内視鏡は、小さなカメラがついたカプセル型の内視鏡を水でのみ、カメラが大腸内を通過していくときに内部を撮影する検査です。
痛みや苦痛を感じることなく検査が行える非常に便利なものですが、保険診療の3割負担でも約30,000円と高額な費用がかかる点に注意が必要です。
当院でもカプセル内視鏡を導入しておりますが、前処置の下剤が通常の内視鏡検査の倍の量が必要の為、内視鏡にされる方が多いのが実情です。
大腸カメラは内視鏡検査自体の金額にさまざまな追加料金がかかるのが一般的です。
特に大腸内に異常が見つかって生検やポリープ除去を行った場合は、その分の費用が追加されるため、検査のみの場合よりも数千円から数万円高額になる可能性があります。
大腸カメラはポリープや大腸がんなどの早期発見のために非常に重要な検査ですが、費用の負担が大きくなるケースもあります。
健康の維持に必要だとわかっていても、できるだけ費用の負担を軽くしたいという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、大腸カメラの費用負担を減らす方法を紹介します。
大腸カメラの費用負担を減らすには、保険適用で検査を受けるのがよいでしょう。
保険適用で検査を受けるには、医師に大腸カメラが必要だと判断されなければいけません。それには、以下の条件に当てはまっている必要があります。
上記以外に何らかの症状がある場合も、医師から大腸カメラを勧められた場合などは保険適用で検査が受けられる可能性があります。
保険診療では数十円から数百円程度の負担で済む鎮静剤ですが、自由診療では医療機関が価格を決められるため、場合によっては若干高額になることがあります。
そのため、自由診療で大腸カメラを受ける場合は、鎮静剤を使用せずに検査を受ければその分の費用がかからずに済むでしょう。
大腸カメラでポリープが発見されて切除した場合、生命保険の給付金が請求できる可能性があります。
契約内容によって異なりますが、生命保険の給付金は入院や手術などを行った際に支払われるものです。
大腸ポリープ切除も日帰り手術扱いになるため、まずは加入している保険会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
医療費控除とは、1年間で支払った医療費が10万円を超える場合に、確定申告を行うことで所得税が軽減、または還付される制度のことです。病気や怪我による通院や入院で受けた検査や治療でかかった医療費が対象となります。
大腸カメラでは、人間ドックで便潜血の陽性反応が出て、大腸カメラを受けたところポリープが見つかって切除した場合などは、人間ドックの費用も含めて検査と手術も医療費控除の対象となります。
医療費控除は、自分だけでなく生計を共にする配偶者や親族にかかった医療費も対象となるため、1年間にかかった医療費をきちんと把握しておきましょう。
初めて大腸カメラを受ける場合、かかる費用だけでなく検査がどのような流れで行われるのか気になるのではないでしょうか。
ここでは、大腸カメラ検査の流れについて紹介します。
検査前に診察を行って大腸カメラの必要があるかどうかを判断し、必要に応じて血液検査などを行い、検査の説明を受けます。
検査の前日から消化のよい食事を摂り、大腸内の便をきれいに出すために下剤の服用を開始します。
検査当日は食事やお茶などの飲み物、タバコ、薬などは摂らずに下剤を服用し、便の色がなくなるのを確認してください。
検査を受ける医療機関に来院したら、検査着に着替えて鎮静剤を投与し、検査を開始します。
検査では肛門から内視鏡を挿入して大腸内を観察し、必要があれば生検やポリープ切除などの処置を行います。
検査終了後は、鎮静剤の効果が切れたら着替えをして診察を行います。特に問題がなければ、そのまま支払いを済ませて終了です。ポリープなどを切除して詳しく調べる場合は、再度予約を取って帰宅します。
大腸カメラの費用は、5,000円程度で済む場合もあれば20,000円以上かかることもあるなど、検査の受け方や使用する薬剤の種類、行った処置によって大きく異なります。
ポリープが大腸がんになるまでには10年程度かかるといわれています。費用は比較的高額ではありますが、ポリープを切除したことのある方や家族に大腸がんの既往歴がある方などは、1年に1回は大腸カメラを受けておくと安心です。それ以外の方も3〜5年に1回は受けておきましょう。
東長崎駅前内科クリニックでは、日本消化器内視鏡学会認定内視鏡専門医・日本消化器病学会認定消化器病専門医の資格を有する医師による大腸カメラ検査を行っています。
患者様にとってできるだけ負担の少ない検査になるよう、さまざまな工夫を行っておりますので、大腸カメラを検討している方は、ぜひ一度東長崎駅前内科クリニックまでご相談ください。