RSウイルス感染症
<症状>
RSウイルス感染症は乳幼児の呼吸器感染症のもっとも頻度の高い原因ウイルスであり、2歳までにほぼ100%の児が1回は感染すると言われています。
細気管支炎や肺炎をおこすため、呼吸が窮迫して患者の1―3%には入院が必要となります。
また生後1か月未満で罹患(病気にかかる)すると、頑固な無呼吸を引き起こすため注意が必要です。
hMPV感染症(ヒトメタニューモウイルス)
<症状>
小児のウイルス性呼吸器感染症の5―10%を占める感染症です。
母からの移行抗体が消失する6ヶ月くらいから感染が始まり、2歳までに50%、10歳までにほぼ全員が1回はかかると言われています。
RSウイルス感染症と同様に喘息性気管支炎や肺炎などを起こして呼吸困難を起こしますが、罹患(病気にかかる)年齢がやや高くなっています。
RSウイルスも、hMPVも特効薬はないため、基本的には経口摂取低下に対して必要に応じて輸液をしたり、去痰剤(きょたんざい)などで呼吸を楽にする対症療法を行います。
<呼吸困難のみかた>
図のように努力呼吸を確認するには、陥没呼吸の位置をみます。
みぞおちから始まり、呼吸がしんどいと鎖骨の上まで次第に上がってきます。
顔面が蒼白となり、鼻がぴくぴくするようになってくる(鼻翼呼吸)と呼吸は相当しんどいと考えられます