<原因>
インフルエンザウイルスによる感染症です。
季節的に流行するのはA型とB型ですが、A型にはH3N2型(香港型)とH1N1型(pdm09型)、B型には山形系統とビクトリア系統という異なった系統があることから、同一シーズンに複数回インフルエンザに感染する可能性があります。
<症状>
突然発症する高熱と、咳や鼻水などの気道症状が典型的な症状で、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの全身症状が強いことが特徴です。
ただし、感染初期には症状が気道症状が目立たないことや、嘔吐などの消化器症状もみられることがあります。
<合併症>
気管支炎や肺炎、喘息発作などを引き起こすことがあり、喘息など呼吸器に基礎疾患を持っている人は十分に注意する必要があります。また、発熱に伴って痙攣や異常行動を引き起こすことがあり、意識障害が続くようなときには脳症の可能性も考えなければなりません。
<治療>
基本的には安静にして、しっかりと休養することが最も重要です。
治療に対して抗インフルエンザ薬の使用は必須ではありませんが、症状出現から48時間以内に使用することで発熱期間を1日程度短縮されるとされています。(服用後すぐに解熱するわけではありません)
<出席停止期間>
学校保健法ではインフルエンザの出席停止期間は、
「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」
となっています。
◆◇早見表◇◆
<予防>
インフルエンザは、咳やくしゃみによる飛沫感染や接触からウイルスが体内に入る事によって起こりますので、普段より外出から帰宅した時には手洗いを心掛けましょう。
また、インフルエンザワクチンは他の予防接種よりは有効率は高くはありませんが、現在のところ科学的に有効性が証明されている予防法はワクチンだけですので、適応となる年齢の児には接種をおすすめします。