補聴器
Q&A

補聴器と集音器どこが違うの?

一言でいうと、補聴器は医療機器で集音器は音響機器だということです。補聴器は厚生労働省が定めた基準を満たした医療機器と認定されたもので、補聴器販売店や認定補聴器専門店、認定補聴器技能者のいるお店で扱っています。
また、補聴器は使う人に合わせた音の増幅の調整が必要なため、利用する前にクリニックの補聴器相談医に相談して個々の聴力に合わせたフィッティングを経て購入することが推奨されています。フィッティングそのものは何回でも納得するまで無料で受けられますが、その分価格は割高といえるでしょう。集音器は、フィッティングがないので通販などで簡単に比較的安価で購入できます。うまく合えばいいのですが、自分に合わせた調整ができないので満足のいく聞こえを得るのはなかなか難しいと思われます。

難聴かどうかの目安ってあるの?

耳鼻咽喉科クリニックで聴音検査を行うのが一番ですが、おおよその目安を紹介します。

軽度難聴:

小さい声が聞き取りにくく、うるさい場所やグループでの会話が理解しにくい

中等度難聴:

普通の会話が聞き取りにくい

高度難聴:

大声でも聞き取りにくい

重度難聴:

ほとんど聞き取れない

加齢性難聴の特徴ってありますか?

次のような特徴があります。

  • 高音域から聞き取りにくくなる
  • 左右の耳の聴力が同じくらい落ちる
  • 音は聞こえるけれど言葉が聞き取れない
  • 早口で話されると分かりにくい
  • うるさい場所での会話が分かりにくい

耳の遠い方へ接する時に良い方法がありますか?

次のような思いやりを持って接してください。

  • 近くでゆっくり、やや大きめな声で話す
  • 相手の顔を見て話す
  • まとまった意味のある言葉は、途中で区切らず話す。
    (耳元で、大声で一音ずつ区切って話されるとかえって聞き取りにくい)
  • 相手が話の内容を理解したことを確認してから(相手の反応を待ってから)次の話に進む
  • 難聴がひどい場合はメモを活用する

補聴器購入の注意点はありますか?

補聴器は医療器具で、使う方にフィッティングさせるのは医療行為だということを忘れないでください。両耳ともに70dB以上の高度難聴になると身体障がい者に該当し、福祉医療として市から決められた補聴器を購入する際に補助を受けられます。(補助を受けられる金額は自治体や世帯収入によって異なります。)
耳鼻咽喉科を受診せずに適当な販売店で直接購入したら、いきなり両耳に高価な補聴器を勧められ身体障がい者制度のことも、視聴期間は無償で貸し出しを受けられることも話してくれなかったという話も聞きました。
補聴器を導入するのは、一度耳鼻咽喉科クリニックを受診し、補聴器外来を予約する、あるいはクリニックが紹介してくれた認定補聴器技術者のいる補聴器専門販売店で購入してください。
また、補聴器の効果に疑問があるのに購入させられたり、よく考えてみたら価格が高すぎたような場合は、一定期間は契約を取り消せるクーリングオフ制度の対象となります。

加齢性感音難聴の予防法ってありますか?

誰も年齢を重ねると程度の差こそあれ、聞こえは悪くなります。ですが、血圧を上昇させるストレスや睡眠障害に気をつけること、動脈硬化にならないように食生活を注意すること、ウオーキングなど適度な運動をすることなどは、予防につながります。
また、大音量で長時間、音楽を聴いたりしないことも大切です。騒音のある職場にお勤めの方は耳栓を使って難聴の進行を予防することも有効です。そして、転倒などにより頭を打たないことにも注意が必要です。高齢になるとちょっとした段差でも躓きやすいものです。注意してください。

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