ご挨拶

医療法人梅華会
理事長 梅岡 比俊
みなさま、こんにちは!
医療法人梅華会理事長の梅岡です。
当法人は苦楽園・阪神西宮・芦屋・武庫之荘の耳鼻咽喉科4院、武庫之荘と阪神西宮に小児科2院あわせて合計6院体制となり、広く阪神間において、耳鼻咽喉科専門医療ならびに小児科専門医療を提供さえていただく形となり、本当にありがたく思っております。
ひとえに日々ご来院される患者さん・スタッフみなさん・当院に関わる全ての人たちのおかげです。
このようにチームが大きくなるようになったことも、
わたしたちは、どのようなクリニックを目指していくのか
わたしたちは、どのような価値を提供すべきなのか
が明確になっているからこそ、大いなるパワーをいただいているのだと感じております。
ここまで来るのにも山あり谷あり、たくさんの出来事がございました。
2008年に開業してからは、いえ、開業する前からずっと大きな問題の連続であったように思います。今はただその
すべての問題が、私達を成長させてくれるきっかけとなり、絶好の機会になってくれたものだと改めて感じております。
開業前のフリーター時代
2007年に当時勤務していた市立奈良病院医長の職を辞し、自分の提供できる医療を実現したいと思い、開業を決意しました。
ただ開業場所を探すのに、大変苦労いたしまして、それこそ近畿一円を探し周りました。結局1年近くもの間、非常勤で生計を立てながら、物件探しを続けることになりました。
一時は大阪・ミナミで開業を決意し、保証金数百万円を入金し振り出しにもどったことも・・・普段能天気な私もこのときばかりはかなりこたえました。
いったい自分の人生における使命・目的はなんなのだろうか?
そのようにして自問自答しながら、自分自身の原点に還ったとき、
どの地域で永続的に貢献したいのか
そう考えた時に、生まれ育った阪神間のことが一番に想い浮かびました。
元々、阪神間での開業を夢見ていたのですが、クリニックの競合が多く、自分には無理だと頭から決めつけていたのかもしれません。
そのような「思い込み」「自ら設定した制限」を気づかせてくれたのが周りの家族であり、仲間であったのだと思います。
今の自分にも気づかないうちに思い込みをもっていることがあるかもしれません。
ただいつにおいても新しい挑戦に向かうことで、殻を破って成長しつづけたい気持ちに変わりありません。
結果、狭い思い込みから脱出できてきたのではないかと思っています。
開業後の不振
今でこそ苦楽園クリニックはお陰さまで多くの患者さんの信頼をいただいておりますが、開業直後は、毎日本当に暇でしたし、予想外とトラブルの連続でした・・・
診察をしていても1時間以上誰も患者さんが来ないこともありました。
新しく採用したスタッフが、次の日になって連絡もなく急にこなくなることもありました。
営業マンのうまい言葉に乗せられて、ドブに捨てるような広告費を計上したこともありました。
午後診療のスタッフの欠員が深刻な時期もありました。
患者さんから待ち時間のことでおしかりを頂戴したり。
医療機器や、HPの運営でのトラブルも数知れず・・・
診療どころではないくらい、医院運営上いろいろと頭を悩ませた日々があったからこそ、こうしてチームとして大きな力を発揮する礎ができるようになったのだと考えております。
そして現在、梅華会のステージは明らかに上のステージに進んできていることを実感しています。
私達の現在の、挑戦すべき課題とは
スタッフ皆の、人としての成長であると考えております。
思いやりと共感
梅華会にとって医療とは、良質なサービスの提供であり、来院される患者さんが安心して帰っていただくための地域の要でありたいと思います。そこに従事するスタッフには医療人として一流の”ありかた”が求められているのだと思います。
12の徳目を大切に
これからのステージおいて、患者さんに梅華会ならではの価値を提供できることがあるとすれば
それは
「人」
につきると思います。
私達は法人の存在理由である、ミッションを完遂するためにどのような人財を求めてきているのかを考えてきました。
- 経営視点を持っている
- 自発的、内発的に研修に参加できる
- 後輩に対する指導、人財育成が出来る
- 自分の仕事に責任を持つ
- 自ら仕事を生み出せる
- 自分よりも他者を思い遣れる
- 全体最適で考えられる
- 成長するための努力を怠らない
- 道徳観を育む心を持つ
- リーダーシップを発揮し、チームを纏めることが出来る
こうして私たちの採用活動は少しずつ稼働し始めて、2010年から新卒採用を始め、毎年5~6名の新卒を受け入れるようになりました。新卒を採用し、教育し、広く社会に貢献できる人材にすることもクリニックにとって大切な業務のひとつであり、充実感を頂ける原動力でもあります。
私達が求める「人財」の根本には、日本人が明治時代より兼ね備えてきた12の徳目が必要だと考えております。
孝行(こうこう) 親に孝養をつくしましょう
友愛(ゆうあい) 兄弟・姉妹は仲良くしましょう
夫婦(ふうふ)ノ(の)和(わ)
夫婦はいつも仲むつまじくしましょう
朋友(ほうゆう)ノ(の)信(しん) 友だちはお互いに信じあって付き合いましょう
謙遜(けんそん) 自分の言動をつつしみましょう
博愛(はくあい) 広く全ての人に愛の手をさしのべましょう
修学(しゅうがく)習業(しゅうぎょう) 勉学に励み職業を身につけましょう
智能(ちのう)啓発(けいはつ) 知識を養い才能を伸ばしましょう
徳器(とくき)成就(じょうじゅ) 人格の向上につとめましょう
公益(こうえき)世務(せいむ) 広く世の人々や社会のためになる仕事に励みましょう
遵法(じゅんぽう) 法律や規則を守り社会の秩序に従いましょう
義勇(ぎゆう) 正しい勇気をもって国のため真心を尽くしましょう
(明治神宮HPより)
日本人が、世界から素晴らしいと称される道徳観に更に磨きをかけ、思いやりと共感を持って接するチームでいれば、医療を通じて日本の社会を明るくすることに少しでも貢献できるのではないかと考えています。
といいましても、私達はまだまだその道半ばにおりまして、目指すところはわかっていても日々反省し、学びの連続であると考えています。
愚直に目の前のことに取り組みながら日々改善を繰り返し、開業して、阪神間で地域の方々に大いなるご支持をいただくまでになりました。
来院される患者さんがいらっしゃってこそ、私達は社会に貢献する機会をいただいているのでありそして日々を支えてくれる関係業者さん、そしてスタッフ皆がお互いに感謝の気持ちを忘れず、当院のミッションでもある、日本の社会を医療を通して明るくしていく形にしていきたいと思っております。
求める”ありかた”がはっきりした今、スタッフに常に申していることは、
行動の目的を明確にということであります。
私達のミッションである医療を通して日本の社会を明るくする
ということに、合致していることであれば各スタッフが決済権を持ってスピーディに、主体性を持って事を運んで欲しいと思っておりますし、逆に理念に反するような行為かどうかは、各人が自らの判断で行動して欲しいと考えております。
当院は地域における貢献を通し、現在の医療サービスの更なる向上に取り組んでいく所存です。その為には患者さんに対して思いやりと共感をもって接することが重要であるといつも繰り返して説いております。
現状の医療サービスに、患者さんたちが果たしてどこまで満足されているのだろうか。私自身、幼少時にしっかりとした説明を聞きたいと思っても医師からしっかりと話を聞いてもらえなかった経験があり、そうした経験があってこそ、今その重要性を感じさせていただいているのだと思う次第です。
「患者さんにとって満足した医療とはなにか」
と考えたとき、そこにはしっかりと説明を受けて、ご自身で納得して治療の目安がわかることで安心感が芽生え、治療にいたる経過がスムーズになると信じております。しっかりと患部を見せて説明することにより、病状の経過もわかりますし、日常に関する注意点に対しても意識が向いてくれるものだと考えております。そのためには最新鋭の電子ファイバースコープをはじめ、最先端の治療機器はもちろんのこと、しっかりと患者さんが理解いただけるよう、最善を尽くしたいと考えております。
モデルクリニックとして当院が日本の中で引っ張っていけるような存在を目指していきたいと考えております。どのような険しい道であろうともそこに「宝」が見えているならば、どのような苦労が待ち構えていようとも食らいついていけると思います。
自分自身泥臭く、原点を忘れず、社会に貢献できるありがたい日々に感謝しながら目的に向かっていきたいと思います。
医療法人梅華会を今後共どうぞよろしくお願いします。
医療法人梅華会 理事長 梅岡 比俊