耳鳴り

耳鳴りとは、実際には外では音がしていないのにもかかわらず、患者さん本人には何か音が聞こえる状態のことを言いますが、
①本人にしか聞こえない自覚的耳鳴(じかくてきじめい)と、
②患者さんの体の耳周辺や耳管などで実際に何らかの音がしていて、外部からも聴くことが可能な他覚的耳鳴(たかくてきじめい)――に分けることができます。

耳鳴り耳鳴りは1つの症状であって病気の名称というわけではないので、その原因には一定のパターンがなく、健康な方でも瞬間的な音(耳鳴り)なら聞いていることがありますが、一般的にはこのような症状に、注意を払っていないだけなのです。
また、多くの方が20dB以下の耳鳴りを持っていると言われているのですが、その程度が弱いため、日常生活をするのには全く支障がないばかりか、自覚していない方がほとんどです。
そこで、瞬間的な音を感じたとしてもそれほど心配する必要はありません。
しかし、耳鳴りがひどく長引くという方では、寝られないなど日常生活にも支障を来すばかりでなく、音を感じる細胞や神経に障害がある「急性感音難聴」の症状の1つだったということもあり得ます。
そのような場合には早期の治療開始が予後を左右しますので、クリニックに行って正確な検査をし、適切な治療方法を見つけることが大切です。

耳鳴りの原因

耳鳴りの原因自覚的耳鳴の場合、突発性難聴などの急性感音性難聴、老人性難聴、メニエール病、中耳炎、聴神経異常――などが原因で起こる場合もありますが、特に身体的な疾患や異常がなくても、過労やストレスが原因となって耳鳴りを発症することがあります。
近年では、耳鳴りの患者さんが年を追うごとに増加し、特に20~30歳代の女性で耳鳴りに悩む方が増えているのが現状です。
女性の患者さんが増加している理由は、おそらく女性の社会進出が進み、仕事や人間関係によるストレスや疲労も大きくなっているからだと思われます。

一方、他覚的耳鳴は、私たちの身体が発する音で、例えば、耳の周辺の血管の音、耳と首周りの筋肉が収縮(しゅうしゅく)したり痙攣(けいれん)たりする音、顎(あご)の関節障害による音――などが聞こえ、気になっている状態です。
他覚的耳鳴は、自覚的耳鳴に比べて頻度が低く、原因を正確に把握するためには精密検査が必要ですが、元となる疾患の治療をすることで耳鳴りも改善します。

耳鳴りの症状

耳鳴りを訴える患者さんに伺うと、耳鳴りの音は、セミやカエル・コオロギのような声、水の流れるような音、蛍光灯などが発するような「ウィーン」といった音、ラジオの周波数を合わせるときに出る「ヂイヂイ」という音、機械が動作するような「ギー」という音、風のような「ビュービュー」という音――など訴える音はさまざまです。
また、片耳だけ耳鳴りがする方が50%、両耳とも耳鳴りがする方が35%、どちらから聞こえるか分からないという方も少なくありません。
自分の周囲では音がしていないのに音がしているように感じるので、軽い不快感を感じるという程度の耳なりから、不眠、時にはうつ状態に陥るほどの耳鳴りまで状態はさまざまですが、いずれにしても大なり小なりのストレスや障害が引き起こされます。

耳鳴りの治療

耳鳴りに対して、治癒は難しいと言われていますが、一概には言い切れません。
そして、耳鳴りを訴える原因も様々あります。
そのため、当院の治療法としては原因を特定した上で、原因に対しての治療を行います。

(1)外耳や中耳、鼓膜が原因の場合
患っている疾患を特定した上で各疾患に応じた治療法を行っていきます。

(2)内耳が原因の場合
感音難聴を伴っているケースが多く、難聴に対する治療法を行っていきます。

内耳や聴神経が原因の場合の耳鳴りや原因不明の耳鳴りに対しては薬物療法を主として、ビタミン剤や漢方薬を処方します。

また、当法人では診断時に原因を特定できない患者様に対して、
TRT療法を実施しております。TRT療法は耳鳴り順応療法と呼ばれ、補聴器に似た専用器具を装用していただくことで耳鳴りに対しての順応性を高める治療法です。
(尚、TRT療法、それに関連するフィッティングに関しては、苦楽園口クリニックにて行います。)

いずれにしても、早期に原因を特定することが耳鳴りの治療では必要不可欠です。初期の治療開始が肝心ですので、お悩みの方はお早めにご来院の上ご相談ください。

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