このたび、2020年6月より梅華会わくわくこどもクリニックにて診療させていただくこととなりました、山根秀一と申します。
これまで大学病院や市中病院、梅華会グループの小児科院で経験してきたことを活かし、地域の皆様の健康をお守りできるように一生懸命努めさせていただきたいと思っております。
来院していただく患者さんに寄り添い、スタッフと共に思いやりを持って診療してまいりたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
習い事をするわけでもなく、部活動に参加しても寝食を忘れて打ち込むわけでもなく、目立つのは好きでない、そんな子どもでした。
高校に入学して後、京大生になりたくなりました。
もともと文系志望だったのですが、高2の年末の選択科目決定の際に、担任の先生に頭ごなしに言われて理系志望となりました。
意志が強くはなかったのでしょう。
その後、理系の中では興味が持てそうな薬学部を目指していましたが、高3の夏休みに「復活の日」(小松左京著)を読んで、医学部を目指すことになりました。
医師のほうが、人類を救うのに直接的に力を発揮できるように思ったような気がします。
わりと単純だったのでしょう。
京大生になることを目指していたはずが、結局、京都府立医科大学に合格し医学生となりました。今から考えればよく合格したものだと思います。
英語の岸田先生が卒業後も特訓してくださったおかげでしょう。感謝しております。
大学入学時には、「未来のある子ども」を診療する小児科医がいいかなあ、とばくぜんと思っていました。
入学後は学生に優しい京都で、先のことはあまり考えずに過ごしていましたが、卒業前に内科と小児科のどちらに進むかさんざん迷って、小児科医になりました。その頃、日本が少子化へと進んでいくのはすでに明らかでしたので、けっこう楽天的だったのでしょう。
そして、京都府立医科大学小児科学教室に入局しました。
伝統のある教室で関連病院も含めて、いろいろなことを経験させていただき、いろいろなことを先輩方から教わりました。その教えをどこまで活かせているのかはわかりませんが、現在、小児科医としての私が成り立っているのは、先輩方のおかげです。
診療において根拠を持って判断する
小児科は広範な領域を守備範囲としており、全てを知り尽くすのが困難ではありますが、小児科においても各領域の専門家により根拠に基づく診療ガイドラインが示されるようになってきました。こういったものも活用しながら、お子さんそれぞれのご病状に対して、自分なりにではあっても根拠を持って判断し、診断・治療を行うことが重要であると考えています。
結果として、必要最小限の検査により正確な診断を行い、過剰でも過小でもない治療を行えるのが理想です。
親御さんがいらぬ不安を感じずにお子さんの看病ができるように、疾患のことを把握していただく
親御さんには、お子さんのご病状について、なるべく診断・治療の根拠を示し、それに基づいて予想される見通しを可能な限りお伝えし、いらぬ不安を感じずにご看病していただきたいと考えています。その結果、親御さんが不安を感じた時こそが受診すべき時であったというのが理想です。また、そういった見通しに基づき、必要が生じた際には適切な医療施設と連携して、お子さんが最適な医療を受けられるように心がけたいと思っています。
病気を予防する、できることは早めに行う
予防接種のおかげで入院の必要のあるお子さんが減少したり、お子さんに負担がかかっていた手術や処置の必要がなくなったり、アレルギーの予防のために試してみてもよいことが示されたり、といったようなことが増えてきました。
感染予防なども、心がけるのと心がけないのではずいぶん違うこともあります。
お子さんが必要以上に苦しまないですむように、予防や早期対応に関しても問題意識を持ち、できることから取り組んでいきたいと考えています。
これまでに培ってきた経験・知識を活かし、こういった方針に基づき日々診療することにより、地域の患者さん・親御さんに満足していただけるよう努力してまいりたいと思っております。
数多くの方のご来院をお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。