妊婦死亡:墨東病院当直は研修医1人 2人体制維持できず
西宮市苦楽園口の耳鼻科、梅岡耳鼻咽喉科クリニックです。
妊娠中に脳内出血を起こした東京都内の女性(36)が7病院に受け入れを断られた後に死亡した問題で、最初に受け入れを断った都立墨東病院(墨田区)の当直医は「シニアレジデント」と呼ばれる研修医だったことが分かった。10月は研修医が1人で当直する日が4日あったという。墨東病院は6月、シニアレジデント当直の場合は「原則として母体搬送の受け入れを制限する」と関連団体などに文書で通知していた。
経営する都病院経営本部によると、墨東病院の産科は6月末に医師1人が退職したことから、当直2人体制を維持できなくなった。このため関係者に対し、7月からの土・日曜と祝日の当直体制について「1人当直である上に、シニアレジデント当直の場合もありますので、ハイリスク分娩(ぶんべん)への対応は困難」と、受け入れ制限を文書で伝えていた。
シニアレジデントは2年間の初期臨床研修を終え、専門医を目指してさらに研修中の後期臨床研修医。都によると、今回受け入れを拒否した医師は免許取得から4年だった。
こうした状況は今回の問題が発覚した後も変わっていないといい、都病院経営本部の谷田治・経営戦略担当課長は「何かしなければいけないが、これという改善策は現段階で思い浮かばない」と話している。
(2008年10月23日毎日新聞)
リスクの高い妊婦に対応する「総合周産期母子医療センター」に指定されていたのに当直医がたった一人。帝王切開を含め外科的手術を要するかもしれないハイリスク分娩には対応できない状況で、救急医療の脆弱な面が露わになった形です。
もはや都レベルでは対応できず、国政レベルでの大きな判断がないと医療崩壊につながりかねません。一番は産婦人科としてのマンパワーの充実でしょうが、ここ10年で1割も減少して若い先生の志望者が少ないので先細りが目にみえております。ましてや20代、30代ならいざ知らず、50歳を超えての当直は翌日に響くでしょう。心中お察し申し上げます。翌日は無論(?)普通に勤務です。労働基準法に抵触する行為に支えられ今までの救急医療が存続してきたのですが、現場の声をやっとマスコミが取り上げてくれた感があります。医師増員は焦眉の急でしょう。
西宮市苦楽園口の耳鼻科 梅岡耳鼻咽喉科クリニック
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