禁煙外来 新規患者様受け入れの一時停止について
禁煙外来にて使用している「チャンピックス錠(ファイザー社、以下本製品)」につきまして、出荷保留の発表(2021/06/18付)がございました。
それに伴い、新規の禁煙外来治療については本製品の安定的な供給が再開されるまで停止することにいたしました。ご不便をおかけしますが、何卒ご理解とご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
2021/06/23
生活習慣病やガンなど、多くの病気にとって喫煙が大きなリスクになることは、皆さんもご存知と思います。現在、日本中いえ世界中を脅かしている新型コロナウイルス感染症も例外ではありません。大人から子どもまで誰でもが知っている某コメディアンのこの病気による死も、長期にわたる喫煙が肺にダメージを与え、コロナウイルスによる肺炎を回復させる障害となったのではないか、と一部の報道は伝えています。
これを機に禁煙を考えている方も少なくないのではないでしょうか。とはいえ、禁煙は自分一人で達成するのはとても難しいのも事実で、過去何回かチャレンジしたけれど断念したという方や、禁煙していたのに飲み会で1本だけとタバコを吸ってしまってから、また喫煙してしまったという方も少なくないと思います。そこで、思い切ってクリニックで医師のサポートを受けながら、つらい症状を乗り越える禁煙治療に本気で取り組んでみませんか?
クリニックが行う禁煙外来では、医師があなたの喫煙歴や喫煙量を把握したうえで、適切な禁煙補助薬を処方し、治療経過を見守りながら折々に必要なアドバイスを行って、禁煙達成までサポートします。仮に禁煙中、つらいニコチンの離脱症状が起きたとしても医師に相談でき、適切なアドバイスをしてもらえるので、禁煙の継続が易しくなります。
また、ニコチン依存症は病気であるということが認識されたので、2006年4月から、一定の条件※を全て満たせば、健康保険を使って禁煙治療を受けることができるようになりました。通院が面倒という方には、スマートフォンアプリを使用したオンラインによる診療も可能ですので通院は不要、忙しい方でも気軽に禁煙を進めていくことができます。
使用するアプリは「curon (クロン)」 を使用します。詳しくは、ご希望のクリニックのHPをご覧下さい。
なお、ニコチン依存症の診断には医師の診察が不可欠です。また、判定で仮に保険診療適用外に なってしまった方でも、自由診療であればクリニックでの治療が可能です
禁煙治療の保険診療で用いられる、ニコチン依存度テスト。ニコチン依存症管理料を算定するためには5点以上取る必要がある。
TDS(Tobacco Dependence Screener)は、WHOの「国際疾病分類第10版」(ICD-10)やアメリカ精神医学会の「精神疾患の分類と診断の手引き」の改訂第3版および第4版(DSM-Ⅲ-R,DSM-Ⅳ)に準拠して、精神医学的な見地からニコチン依存症を診断することを目的として開発されたものである。
全10問の質問で構成され、「はい」と答えると1点、「いいえ」と答えると0点、10問の点数の総計で依存度を判定する。5点以上が「ニコチン依存症」と診断される。
禁煙外来等でよく用いられるFTND(ファーガストロームニコチン依存度テスト)は、喫煙の生理学的な依存に対し用いられるが,TDSは精神医学的立場から薬物依存としての診断に用いられる。
設問内容 | はい 1点 |
いいえ 0点 |
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問1. | 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか? | ||
問2. | 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか? | ||
問3. | 禁煙や本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか? | ||
問4. | 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、次のどれかがありましたか? (イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加) |
||
問5. | 問4でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか? | ||
問6. | 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか? | ||
問7. | タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか? | ||
問8. | タバコのために自分に精神的問題(※)が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか? | ||
問9. | 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか? | ||
問10. | タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか? | ||
合計 |
※(注)禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抗うつなどの症状が出現している状態。
健康保険等を使った禁煙治療は、12週間かけて行うのが基本です。初回診察から2週間後、4週間後、8週間後、12週間後に診察を受けていただき、医師が経過を観察します。
治療に際して最も大切なことは、医師に相談なく中断しないということです。一度診察を受けたけれど、面倒だからあとは自分の力で禁煙を続けよう……と、途中で受診をやめてしまう方もいらっしゃいますが、そういう方の禁煙成功率はとても低いことが調査で分かっています。
受診回数による禁煙成功率を比べた調査によれば、5回すべての診察を受けた方は、2人に1人、約50%の方が禁煙に成功しています。一方、初回の診察のみで中断してしまった方で禁煙が続けられているのは、わずか4.7%でした。診療を中断すると、診察で医師のアドバイスが受けられなくなったり、禁煙補助薬の処方も受けられなくなるばかりでなく、医師によるチェック機能が働かず自分を抑えにくくなってしまうためです。いかに自分一人で禁煙するのは難しいかがご理解いただけるかと思います。
そこで、12週間の禁煙治療では定期的な受診を最後まで受け、医師と一緒に禁煙を成功させましょう。
忙しくて、なかなかクリニックへ行けない・・・という方向けに、
梅華会の禁煙外来では、スマートフォンアプリを使用した、スマートフォンやタブレットによる
オンラインでの診療もおこなっております。
ただし、計5回の診察のうち、初回診察と12週間後の5回目の診察では検査をおこないますので、必ずクリニックへの受診が必要です。(それまでにも、医師が必要であると判断した場合には、クリニックへの受診をお願いさせて頂く場合もございます。)
初診では問診で健康状態の確認をするとともに、ニコチン依存症の有無をチェックして禁煙治療に健康保険が適用ができるかどうかを調べます。また、息の中に含まれるタバコの有害物質、一酸化炭素の量も測定します。
禁煙治療をすることを決心したら、いつから禁煙するかを決め、禁煙宣言書にサインをします。これは、つらい禁煙治療に立ち向かう意志を確認するだけでなく、禁煙を続けるための一つの力となります。つらくなったらこれを読み返す、家の中の目に触れるところにこれを貼っておくなど、治療中の心の拠り所となってくれるでしょう。 次に、禁煙補助薬の説明を受けていただき、患者さんに適したお薬を選択します。また、ニコチン切れの離脱症状が出たときの対処法などのアドバイスも行います。この時、疑問があったら遠慮なく聞いてください。
初診日から2週間後、4週間後、8週間後、12週間後に受診してください。
ここでは次の4項目について確認を行います。
一般的に、禁煙を続けていれば、一酸化炭素量は2回目受診時でタバコを吸わない人と同じ程度になります。また、3回目の受診のころから、禁煙により体調がよくなったことを実感できるようになります。4回目では、タバコを吸わないことが気にならなくなります。禁煙により体調がよくなり体重が増えてしまった方には、食事や運動に関するアドバイスを行います。 5回目の受診でいよいよ禁煙プログラムの卒業です。禁煙をここまで続けられると、禁煙に関して自信がついているはずです。ただし、ちょっとした油断から、またタバコに手を出してしまう方もいます。せっかく続けた禁煙ですから、このままずっと続けていくためにも、自分が禁煙を志した時の気持ちを忘れないようにしましょう。タバコを吸わないということは、ご自身の健康を守るだけでなく、受動喫煙によるご家族や周囲の方の健康を守ることにも繋がります。
もう長年タバコを吸っているから、今さら禁煙しても仕方ないと思っている方はいらっしゃいませんか? 実は、いつはじめても、タバコでダメージを受けた身体は徐々に健康な状態に戻っていきます。
禁煙を成功した方のお話では、禁煙を開始して数日後には、食べ物の味を感じやすくなった、朝の目覚めが爽快になった、肌の調子がよくなった、口臭が改善された……など日常生活の中での変化が分かったそうです。さらに禁煙を1か月続けると、咳(せき)や痰(たん)、喘鳴(ぜいめい)などの呼吸器の症状が改善されるのが実感できたそうです。
自分では気付かなかったけれど、実は喫煙は身体にかなり負担をかけていたのですね。喫煙年数や喫煙本数などにより個人差がありますが、通常、禁煙後数年すれば、狭心症や心筋梗塞などの命に関わる心臓病のリスクも低下するといわれています。
まずは、現在の身体の不安や禁煙治療の疑問などを医師に気軽に相談してみてください。
病院で禁煙治療を受けると高額な費用がかかるのではと心配される方も多いと思います。健康保険が適用できて3割負担という方の場合、かかる費用は、約3か月の治療期間でおよそ6,000円~6,600円(3割負担の場合)ほどです。一方、そのままタバコを吸い続けた場合、 1日490円のタバコを1箱吸う方であれば1か月で490円×30日=1万4,700円、治療期間の3か月では4万4,100円になります。結果禁煙治療による自己負担額は、タバコ代の約二分の一以下という計算になります。 医師のサポートを受けながらうまく禁煙を続けられて、しかも自己負担もタバコを吸うより軽く、自分や家族の健康にもいいのであれば、禁煙外来に行くメリットは大きいのではないでしょうか。
※上記治療金額(3割負担の場合)は初回に一括で治療費をお支払いいただく場合です。
禁煙治療では、ニコチンの離脱症状切れを軽減し禁煙を続けやすくするために禁煙補助薬を使います。禁煙補助薬には、
①ニコチンを含まない飲み薬、②ニコチンパッチ、③ニコチンガムの3種類があります。
医師が処方し、保険診療で使うのは、①ニコチンを含まない飲み薬と②医療用のニコチンパッチの2つです。
ニコチンガムと一部のニコチンパッチは、薬局やドラッグストアで買うことのできる一般用医薬品になり、 クリニックでは使用しません。
禁煙成功率を上げる有効な内服薬が開発され、現代ではクリニックでの禁煙治療の主役となっています。このお薬は、脳のニコチン受容体に作用してドパミンを放出させることで、ニコチン切れの離脱症状を緩和する作用と同時に、タバコを吸ってもニコチンの効果が現れず、タバコがおいしくなくなる作用をも併せ持っています。
禁煙開始の1週間前から内服を開始しタバコを徐々に減らしていきます。
このお薬の作用により数日後にはタバコを吸ってもおいしいと感じなくなってきます。
1週間後からはタバコを完全にやめてください。
計12週間内服します
吐き気、便秘、頭痛、異常な夢、不眠症……などが現れることがあります。このお薬は心臓の病気を持っている方でも使用可能ですが、まれにうつ症状が現れるれることがあるので、精神疾患の治療を受けたことがあったり、現在治療を受けている方は相談してください。 また、めまい、眠気、意識障害が現れ、自動車事故に至った例が報告されているので、自動車の運転などは避けることをお願いしてします。なお、ニコチンパッチやニコチンガムとの併用はできません。
ニコチンパッチには医療用(医師の処方箋が必要)と市販用(薬局で処方箋なしで購入可能)が あります。通常、起床時に皮膚に貼り付け、寝る前にはがしますが、医療用ニコチンパッチは 24時間を通して貼り続けることが可能です。
ただし、①心疾患(狭心症、心筋梗塞、重症不整脈)をお持ちの方、
②脳出血・脳梗塞を発症したばかりの方、③妊婦さんや授乳中の方……は使用できません。
ニコチンパッチは、貼って数分後には、タバコを吸いたいという気持ちがなくなります。このお薬の使用中に最も重要なことは、ニコチンパッチを貼り始めたら絶対タバコを吸わないことです。禁煙が困難となるばかりでなく、急性ニコチン中毒を発症することがあります。急性ニコチン中毒は、嘔吐や頭痛、痙攣などを引き起こしたり、最悪の場合、呼吸器や心臓の麻痺などによって死に至ることさえあります。ですから、ニコチンパッチを貼っての喫煙は絶対にしないでください。
また、ニコチンパッチを貼っても喫煙欲求が消えない場合、まず貼ったところをマッサージしてみましょう。それでも効果を感じない場合は1枚では用量が不足していることも考えられますので、医師に相談してください。
使用量が多すぎた場合は、初めて喫煙したときのように、気分の悪さ、吐き気、冷や汗……などが感じられます。その場合はすぐにニコチンパッチをはがして皮膚を水洗いしましょう。次回から中央部にセロテープを貼るなど面積を調節して使用量を減らす必要があるので、クリニックにご連絡ください。
起床時に喫煙欲求がなくなれば、もう貼る必要はありません。喫煙欲求を感じたときだけ貼るようにします。そのことを繰り返していると、貼らずに済む期間が長くなり、ニコチンパッチから卒業できます。でも、もしも突然に喫煙欲求が出た場合に備えて、お守りに持っているといいでしょう。
※1 当グループでは、処方しておりません。
①皮膚かぶれ→貼る場所を変更する、かゆみどめの軟膏を使う
②不眠→はがす時間を早める
いずれも、クリニックにご相談ください。
ドラッグストアなどで購入し、タバコが吸いたくなったら使います。はさみで切って量を加減する ことも可能です。ニコチンガムは、噛み方にコツがあり、まず5~10回程度軽く噛んで柔らかくし、 頬の粘膜からニコチンを吸収させるために、頬と歯ぐきの間に1分くらいはさみ置きします。 再び少し噛んでまたはさみ置きします。30分程度これを繰り返したら捨てます。
徐々に噛むガムの個数を減らしていきます。 なお、ニコチンガムを飲みこむと効果が消失します。
※2 当グループでは、取扱いしておりません。
①喉の炎症→噛み過ぎるとニコチンが多量に溶け出し、喉が痛くなることがあります。使用を中止し薬局で相談してください。
②胃の炎症→やはり噛み過ぎて多量に溶け出したニコチンで胃が荒れることがあります。使用を中止し薬局で相談してください。
③ニコチンガムの依存症→タバコの代わりに簡単に口にできること、離脱症状が緩和されること、口寂しさがまぎれること……などからなかなか量を減らせず、ニコチン依存がガムに引き継がれてしまうこともあります。ニコチンガムが噛みたくなったら普通のガムを噛んでみるなど、徐々に減らす努力をしましょう。
自分は意志が強いからやめようと思えばいつでもやめられる……と思うことはあっても、そのまま吸い続けている方は意外と多いのではないでしょうか? ある調査によれば、現在、タバコを吸っている方のうちおよそ3人に1人が一度はタバコをやめたいと思い、一度や二度は禁煙に挑戦したこともあるそうです。一方、タバコを吸う人の日本の人口に対する割合はここ数年横ばいです。つまり、タバコをやめたいとは思っていても、禁煙を成功している人は多くないということです。タバコをやめる禁煙を続けるのは、皆さんが考えている以上に難しいのです。
どうして、今度こそ絶対にタバコをやめると決意しても、ついまた吸ってしまうのでしょう。実は、ニコチンの持つ依存性がその原因なのです。タバコを吸うと身体の中でどんなことが起こっているかを簡単に説明したいと思います。
タバコを吸って身体に入ったニコチンは肺から血管を通って脳にあるニコチン受容体に結合します。すると、快感を生じさせるドパミンという物質が大量に放出されて快感を味わうことができるのです。これが、タバコを吸うと落ち着く、ホッとする……といった効用が得られるしくみです。ところが、30分もして体内のニコチンが切れてくると、反対にイライラする、落ち着かない……などの離脱症状(禁断症状)があらわれます。そして、その離脱症状を解消するために、またタバコを吸うようになります。こうして喫煙者はニコチン依存症になっていきます。
ニコチン依存症になってしまうと、タバコをやめたいと思っても、やめるのが難しくなります。ニコチン依存症から抜け出すのは、ヘロインやコカインなどの薬物をやめるのと同じくらい難しいといわれています。禁煙が難しいのは、ニコチン依存症によるものですから、自分の意志の力だけでは、なかなか乗り越えられないのです。 ニコチン依存症以外に、心理的な依存もやめられない理由の一つです。長期間喫煙を続けていると、喫煙が日常生活の中で習慣化します。コーヒーを飲む時、仕事の区切り、食後などさまざまな場面で条件付けによる反射が起こり、タバコを手にしたくなります。禁煙して相当期間が経ってからもタバコの記憶が繰り返しよみがえってきたりすることもあります。
このように、禁煙をするのはとても大変です。タバコを吸いたくなったら、禁煙開始時の気持ちを思い返しすことで、吸いたくなっても吸わない練習を積み重ねていくことで、必ずタバコを吸いたい気持ちは薄れていきます。
禁煙開始直後には、誰にでもニコチン切れの症状(ニコチン離脱症状)がおこるものです。タバコを吸いたい、イライラする、集中できない、眠い……などです。ニコチン離脱症状は 3 日をピークに次第に軽くなり、数週間でかなり落ち着いてきます。ニコチン依存症状には、禁煙治療薬が非常に有効ですが、その後も心理的依存は残ります。
仕事が一区切りしたとき、おいしい食事を食べた後……など、吸いたくなる場面は急に訪れます。ここで1本でも吸うと振り出しに戻っていまします。やめられなくなってしまうのです。そこで、そんな時に吸わない工夫が必要です。禁煙治療を受診中なら、そんな場合の日常生活上の工夫を医師がアドバイスします。
タバコを吸いたいという気持ちは時間経過とともに徐々に弱くなり、間も空くようになります。そのうちにタバコを思い出すことはあっても吸おうとは思わない状態になっていきます。
タバコのパッケージに表示されているニコチンやタールの数値はタバコ1本に含まれるニコチンやタールの量ではありません。タール・ニコチンのmg表記に関わらず、中に入っているタバコは全く同じです。タバコのパッケージに表示されている数値の違いは、機械器械によって一定量喫煙したときの煙を分析した数値です。フィルター部分に空気穴を多く空けたり、空気を通す巻紙を使ったりするなど、吸い込むニコチンやタールの量を薄めているので測定では、数値が低くなります。しかし、実際にはタバコを吸うときには、指で空気穴をふさいでしまっているのが通常なので、軽いタバコもふつうのタバコを吸っているのと同じです。
また、タバコの銘柄に「マイルド」や「ライト」といった名称がついていますが、これは、あくまでもタバコの味などをイメージしたものであり、決して「健康被害が小さい」とか「体にやさしい」という意味ではありません。 タバコの害が気になるのでしたら、軽いタバコにするのではなく、思い切ってタバコと縁を切ることを考えてみましょう。
電子タバコの煙にも普通のタバコと同じようにニコチンをはじめさまざまな有害物質が含まれています。また、禁煙するために一時的に電子タバコを使用してもその効果は医学的に確立されていません。
禁煙を成功させるためのポイントは、タバコが吸いたくなったときにどのように対処するかです。まず、喫煙と結びついている生活パターンを変えましょう。例えば、食後すぐに歯磨きをしたり、コーヒーや飲酒を控えるなどです。また、タバコやライターなどの喫煙具を処分したり、周囲の方に禁煙していることを伝えてしばらくはお酒の席に参加しないなど、喫煙のきっかけとなる環境を改善することも効果があります。また、吸いたくなったら代わりとなる行動をとることも大切です。例えば、冷たい水や炭酸水を飲んだり、ノンシュガーのガムを噛んだりすることです。体操をしたりウオーキングをすることも気晴らしになるでしょう。
クリニックで処方される禁煙補助薬は、ニコチンを含まないお薬です。このお薬は、ニコチンの離脱症状を軽くするだけでなく、タバコをおいしいと感じにくくする作用があります。ただし、服用中は自動車運転や機械操作などを行わないなどの注意事項があります。診察の際に医師の説明をよく受けてください。
一方、ドラッグストアで売っているのは、ニコチン製剤です。このお薬は、口の中の粘膜や皮膚からニコチンが少しずつ吸収されることで、禁煙初期にあらわれるニコチンの離脱症状を軽減して禁煙をサポートします。ニコチン製剤には、ニコチンガムとニコチンパッチ(貼り薬)があります。ニコチンパッチには医師によって処方されるものと、薬局で買えるものがあります
どの禁煙補助薬を使うかは、すでに持っている病気や患者さんの職業などによって異なりますので、必ず医師や薬剤師に相談してください。