開業医になる目的は明確ですか?
いずれは開業医に・・・という漠然とした想いはあるものの、
など、さまざまな不安から開業へ踏み出せない医師も多いのではないでしょうか。
私の周りでは「開業医の仕事は今までつちかってきた診療以外のスキルを求められる」というイメージはあるものの、どのようにしたら短時間で習得できるのか分からないという方が多いように思います。
スタッフ教育や経営戦略について、勤務医時代に学べる機会はほとんどありません。
また漠然と、いずれは開業医に・・・と考えていてもなぜ開業医になりたいのかが明確になっていない医師も多く、それではこれからの時代に生き残ることは難しいのが現状です。
本書は、ひとりでも多くの勤務医に開業の道を選択肢のひとつとして考えてもらうことを目的としています。
私が開業してからの7年間で経験したこと、得たものを余すところなく、お伝えしていますので、開業医を目指している医師はぜひご一読ください。
今は「クリニック競争社会」の時代です
日本の医療は大きな転換期にさしかかっています。
少子化および人口減少はすでに始まっており、
合計特殊出生率は2.0を超えていない状況が40年以上も続いています。
国の借金が1000兆円を超えるなか、高齢者の割合が増えることによる
社会保障費の増加が差し迫っています。
先が見えないドッグイヤーともよばれる昨今、
開業医としてのあり方が求められているのです。
あなたは「レッドオーシャン」「ブルーオーシャン」という言葉を
聞いたことがあるでしょうか。
ライバルとの激しい戦いが存在するマーケットを「レッドオーシャン」というのに対し、
ライバルがいない未開拓市場のことを「ブルーオーシャン」とよびます。
私は今の医療環境はブルーオーシャンだと考えています。
ですが、一方でコンビニ件数より多い68000件の
歯科市場(レッドオーシャン)が存在するのも事実です。
クリニック運営における重要なことを詰め込みました
本書を読むことで・・・
著者プロフィール
梅岡 比俊 (うめおか ひとし)
医療法人社団 梅華会耳鼻咽喉科グループ
理事長 耳鼻咽喉科専門医
1973年 兵庫県芦屋市生まれ。奈良県立医科大学卒業後、勤務医を経て
2008年 兵庫県西宮市に開業。
その後、耳鼻咽喉科グループとして4院を経営。2013年に愛知県柊みみはなのどクリニック院長 内藤孝司先生と共同著書「グレートクリニックを創ろう!」(中外医学社)を刊行。
目次
序章 現代の開業医に求められる「能力」「熱意」「考え方」
私の生い立ちと医療者かつ経営者としてのミッション
学生時代
勤務医時代
私のミッション
コラム 心のスイッチ
1.外部環境編
ブルーオーシャン
医療を取り巻く外部環境
異業種からの学び
1 美容院からの学び
2 自動車ディーラーからの学び
3 サービス産業からの学び
4 歯科クリニックからの学び
コラム 私の開業失敗談
(1)開業地探し
(2)スタッフの採用
(3)広告掲載
2.コミュニケーション編
医師としてのコミュニケーション
患者さんとの接し方
コラム 患者さんの満足度アップと診療時間短縮への取り組み
(1)院内動画
(2)iPad
(3)ニュースレターの発刊
(4)メールマガジン・LINEの活用
スタッフとのコミュニケーション
スタッフミーティングのコツ
私とスタッフをつなぐ社内報
院内SNS
コラム 忘年会(感謝祭)
製薬会社との接し方
卸業者との折衝
医療機器メーカーとのお付き合い
取引銀行との融資交渉
顧問税理士からのアドバイス
社会保険労務士との就業規則策定
近隣薬局との付き合い方
地域の方々とのお付き合い
4.戦略・戦術編
戦略と戦術
コラム 予約システムの導入
コラム 症状別リーフレット配付の意図
マーケティングの方法
中長期事業計画
仕事のスピード・実行力
当事者意識をもってもらうために
クレドカードとクレド手帳
院内外のデザイン
院内の掲示物
電子カルテと紙カルテの違い
コラム IT化
5.人間力向上編
目標設定会 高い目標をもつ~自分のミッション~ 読書の効果とその有用性 159
コラム 身だしなみチェックリスト
「7つの習慣」の導入
第1の習慣:主体性である「なぜあなたはこの業務をしているのですか?」
第2の習慣:終わりを想い描くところから始める「あなたのミッションは何ですか?」
第3の習慣:最優先事項を優先する「今やらなければならないことは何ですか?」
第4の習慣:Win-Winを考える「患者さん、スタッフ、取引業者の求めるものは何ですか?」
第5の習慣:まず理解に徹し、理解される「十分に傾聴していますか?」
第6の習慣:シナジーをつくり出す「お互いに高め合っていますか?」
第7の習慣:刃を研ぐ「自分を磨いていますか?」
コラム ワオストーリー
おわりに